ナディーヌ・シエラさんとシム・キーワンさんに会う & 演奏曲目

月曜日のコンサート、ソプラノのナディーヌ・シエラさんとバスのシム・キーワンさんが来日、早速お会いしてきた。お二人は共にミリアム・へリンコンクールのwinnerということで、このジョイントコンサートができたということ。よくあるようなお付き合いしている恋人同士というわけでもなく、それぞれ別々のところからやってきたようである。

シム・キーワンさんは韓国の歌手。容貌はかわいらしくなったチェホンマンみたいな感じだが、その声は驚嘆に値する!超ものすごいバス!この間のロマノフスキーさんとのジョイントならば、ホールが壊れちゃったかもしれない(笑)。だから喜劇調なものよりは、声を張って歌い上げるものが圧巻。すばらしい素材だよね。現在は若さの勝利という感じでいくらでも歌える強い喉だ!27歳。さてそんな超低いバスだから、何と私は移調させられることになった。ラヴェルは移調はキツイぞよ(笑)。でも大好きなラヴェルの歌曲を、こんな良い声で歌ってもらえるんだから、がんばろう!ちょっとないぐらい、良い感じだ。

一方のナディーヌ・シエラさんは来日前、超美人とかムチムチギャルらしいとか(笑)、楽屋内では不謹慎な噂があったのだけど、ホント若々しいピチピチした魅力がたっぷりの女の子という感じだった。何と23歳!日本人で言えば大学出たばかり(笑)。日本人じゃリサイタルは無理だよね。日本の場合若いと、仮に活躍できていてもどこか素人くさい響きが残っているようなことも多い。でもシエラさんの声は練れている。チラシのように、確かにフレーニのような響きもある。基本的には細く美しい高い声、上のファのシャープぐらいの高い声が出せて、その高い音域でPPまでディミヌエンドができるタイプ。それは日本人の好みの声だ。誰もわからない例なんだけど、マネージャーの塩崎さんが大好きなタイプの声(笑)、彼がもしここにいたら舞台ソデで悶えちゃうと思うんだけどな(笑)。ニュアンスも上手でセンスも良い感じだ。高校生のときには、スーパー高校生としてアメリカで注目されていたらしい。

というわけで最高音と最低音の面白い組合わせ!曲数が多く私は少し泣きそう(笑)。でも盛りだくさんは楽しい!リハは問題なく無事終了!ドビュッシーなんか二人で「おお~」と美しい余韻に浸ってしまった。良い感じでまずはひと安心。

(プログラム)

○モーツァルト(1756-1791) / W.A.Mozart
歌劇「ツァイーデ」より
安らかにお休み、私の愛しい人よ

○ホアキン・ロドリーゴ(1901-1999) / Joaquin Rodrigo
4つの愛のマドリガル / 4 Madrigales amatorios
1. Con que la lavare
2. Vos me matasteis
3. De donde venis amore?
4. De los alamos vengo, madre

○ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901) / Giuseppe Verdi
歌劇「リゴレット」より
慕わしき御名 / Caro Nome

○クロード・ドビュッシー(1862-1918) / Claude Debussy
Quatre Chansons De Jeunesse
1. パントマイム / Pantomime
2. 月の光 / Claire de lune
3. ピエロ / Pierrot
4. まぼろし / Apparition

○シャルル・グノー(1818-1893) / Charles Gounod
歌劇「ロメオとジュリエット」より
私は夢に生きたい / Ah, je veux vivre!

●モーリス・ラヴェル(1875-1937) / Maurice Ravel
ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ / Don Quichotte a Dulcinee
1. Chanson romanesque
2. Chanso epique
3. Chanson a boire

○●モーツァルト(1756-1791) / W.A.Mozart
歌劇「フィガロの結婚」より
もし奥様が夜中に、お前をお呼びになる~殿様、もし踊りをなさりたければ

歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より
奥さん、これが恋人のカタログ

●ジョルジュ・ビゼー(1838-1875) / Georges Bizet
歌劇「美しきパースの娘」より
愛の炎が / Quand la flamme de l'amour

●リヒャルト・ワーグナー (1813-1883) / Richard Wagner
歌劇「さまよえるオランダ人」より
Mögst du, mein Kind

●ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901) / Giuseppe Verdi
歌劇「マクベス」より
空が急にかげったように / Come dal ciel precipita

●ジョアキーノ・ロッシーニ (1792-1868) / Gioachino Rossini
歌劇「セヴィリアの理髪師」より
陰口はそよかぜのように / La calunnia


チョイ前には、モーツァルトの「フィガロの結婚」は頭の二重唱「5、10、20、30」から歌うと言われていて、実は頭を抱えていた。このピアノ譜は完全に「普段の練習用」のノリのひどいもので、ちょっと人前では無理バージョン。お客様だけでなく、弾いている本人にもどうしようもない気まずさが漂う感じ(笑)。そうしたら彼らの連絡ミスで、そこはやらないということだ(笑)。まあ「良かった」とは思ったのだけど、ここ2~3日、それが良く聴こえる工夫のためだけに、ずいぶん練習の時間がとられてしまった。ちょっともったいなかったな~(笑)。
by masa-hilton | 2010-03-14 00:26 | 日々の出来事
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