新しいイタリアン「トラットリア・コッレ」といつもの「イル・バンボリーノ」

人形町の交差点から久松警察を越して、ケーキ屋さんの「東京洋菓子倶楽部」の隣に開店3ヶ月の新しいイタリアンを発見。「トラットリア・コッレ」はいかにも最近風な若い人のイメージなお店だ。豪華な感じや美しさ、または強い意気込みみたいなものはあまりなく、薄くシンプルな佇まいはそのまま、お味のほうにも反映されているようだ。あの落合シェフが応援しているお店とのこと。私は夜に行ったのだが客は他に一組。

さてさてメニューを見てガッカリ、実はすぐ逃げだしたくなった(笑)。メインがことごとくワンパターンの「炭火焼」なのである。「これって全部塩味になるんだよね?」と聞けば「はい、そうです。」とのこと(笑)。あはは~苦手だ。ある意味ヨーロッパはみんな塩味だから本格的とも言える。でもここ人形町は昔ながらの洋食屋の町、さらにフレンチのシェフも青くなるソースを作れるイタリアンが多いのでどうだろう?最近は続々イタリアンのお店は増え、きちんとしたジビエ料理が出せる店まで登場しているから、先行きはちょっと心配な気配(笑)。それはお店も感じているらしく、フロアの子がいちいち「お味はいかがですか?」と聞いてくる。率直な感想をそのまま述べていたが、やはり営業は難しいようだ。シンプルで気軽と言っても、「SPOON」やインド人がやっている「DO~MO」ほどではない。ピザがないのと、パスタのメニューがベーシックなものではないとなると、競合店は「アル・ポンテ」?それは相手が強すぎでやばい!

a0041150_2234075.jpga0041150_2263071.jpga0041150_2265171.jpg

a0041150_227680.jpg基本的に前菜はどれも1500円、パスタもどれも1500円、メインは2300円と画一化させていて、これをプリフィックス・コースにすると4800円になる。きっと値段の抑え方が色々窮屈なことになっているのかも。ちなみにリゾットなどは作れないようだ。

まずアミューズはきゅうりなどを使った「冷製のスープ」。「実は豚の燻製が自慢なんです!」と言うのなら、最初から自家製ハムなどが良いのでは?ね!「スープ」は印象の薄いものだった。前菜は「豚で巻いたホワイトアスパラの炭火焼・パルミジャーノ・ソース」。新鮮というのだろうか、ポキンと折れるくらいに硬めのホワイトアスパラ・・・・イメージ的にはまろやかにチーズが染み込んだ、しっとりとしたアスパラを戴きたかった。チーズのソースは塩コショウの印象ばかりで、チーズ好きの私としてはとても残念!好みの問題かな。

パスタはメニューにある「ボロネーゼ」が「出来ない」と言われたので、「イチジクとリコッタチーズを詰めたラビオリ、ゴルゴンゾーラソース」。これは美味しい。イチジクの甘さとチーズの相性は抜群だからよくあるパターンだが、期待通り。ただゴルゴンゾーラソースに「ブルーチーズ」の匂いや味(コク)が足らない。「ブルーチーズ」が強いと一般客が敬遠することを考えたか、高いものを使ってないかどちらか。チーズ好きにはまたもや残念(笑)。美味しいけどちょっと「地方の個人経営のレストラン」風なイメージになってしまうかも。

メインは仕方がないから「鴨の炭火焼」(笑)。塩味は嫌いだからガッカリしていたのだが、あれ?バルサミコソースがかかっているよ(笑)。でもこのソースはあまりに平凡。肉は上質でジューシーだったので、逆に塩味だけでも良かったかも。無理してやってくれたのかなあ?申し訳ない。それより量が少なくない?3切れとは・・・・あ、野菜は多いね(笑)。確かに新鮮なオーガニックな素材にこだわりがあるようだ。全体の印象としては塩が効いた野菜ばかりを戴いたという感じだ。ワインのつまみで戴くようなメニューなのだろう。が、そうなると広尾の「インカント」を思い出してしまうので物足らない。いずれにしても塩が強いので、私は苦手かも知れない。

シンプルな素朴さが良いという人にはきっと好みに合う店だろう。どれもお味の傾向はオーソドックスなので問題もない。新しい店はドンドン化けていくので、私はまた化けた頃に伺いたい。とても素敵なお店だと思うが、これで5000円はもったいなかった。

これが「呼び水」になって、いつもの「イル・バンボリーノ」に行く。ここはちょっと場所が悪いから、営業的にその点ではやや損をしていると思うけれど、逆に「隠れ家」的に日常から避難して「癒される美味しい店」として地元民のファンが多い。そして自分の好みに合うと言うことだけだろうが、やはり旨さは段違いに感じた。ここのシェフも落合さんの下で修業したことがあるという。ピアノもそうだが、先生が一緒だって全然違う(笑)。結局は生徒個人の才能と個性と能力次第だ。偉大な師であろうが才能のない先生であろうが、当の生徒の才覚次第だし、同じ環境にあってもかわいそうなくらいの「あからさまな差」が付いてしまう。その「差」はだれよりも本人が感じるので、自己保身のためにあれこれ偉そうに構えたり弁明してみたりと(笑)懸命にはなってみても、「差」は世間の評価によってつけられたものなんだから「みっともなさ」が倍増するだけで如何ともし難い。ホント芸術も客商売も残酷なビジネスだが、ここで他人をうらやんだり世間を非難しても何にもならない。自分の努力でしか状況を改善できないのだから。夢を持って笑顔で少しずつでも前に進むべく頑張る!これが1番と言うか、これしかない(笑)。そういう意味ではレストランはどこも頑張っていて偉い!コンクールを目指したり受験を控えた人たちも、これを見習ってぜひ頑張って欲しいよね。応援しています!

a0041150_11362014.jpga0041150_11364891.jpga0041150_1137227.jpg

a0041150_11371732.jpgさてお待ちかね!「ズワイカニとエビとアボガドのタルタル」はどこにでもある定番メニューだけど好き(笑)。ここのはしっかりとした味が付いている。塩っぽいということもなく食べやすくて良かった!OKOK!周りに香草がいっぱいあるので、その香りに好き嫌いがあると思うけれど、夏にはピッタリ。この店のピザも絶品なのだけれど、私は自分の定番、いつものリガトーニ「トリッパ、ギャラ、豆を使ったトマトソース」をパルメザンチーズをもらって。旨い旨い!これ毎日でも食べたいんだよ。なかなかない組合せのメニューなんだけど、普通のアマトリチャーナやナポリタン好きも泣いて喜ぶ逸品。また大好きなゴルゴンゾーラソースは本日は「ニョッキ」で!旨い!これにもパルメザンチーズを山とかける(笑)。十分に美味しいのだが、私はチーズ好きだからもっともっと濃くても良いというわけ。

そしていつもの「鴨のロースト」。これマジ最高!大好きだ!上質な「ローストビーフ」につながるイメージもある。そしてこの濃厚でしつこさのないソースがホント美味しい!付け合わせの焦げ目をつけた野菜も私の好みに合う。旨い!いつもながら大満足!そして二人で戴いて6300円なのだから文句なしだ。見た目の質感にも満足感がある。

このお店も開店当初に比べたら、飛躍的に良くなり安定した。我々もそうだけどやはり実戦こそが大事ということだ。演奏することと演奏活動をすることは別次元のことだからね。

by masa-hilton | 2010-07-24 12:50 | 趣味&グルメ
<< ウィーン・フィルのメンバーとの... 山梨英和大学での講座 >>