学生時代は上野で過ごしたわけだけれども、30年以上たった今でもその同じ光景が残っている場所がいくつもある。先ごろ赤坂プリンスが取り壊しと聞いたが、丹下健三先生もあったもんじゃないという感じで、日本は由緒ある建物は遠慮なく壊されていく国である。良い面もある。未来都市のようなきれいな空間が増えるけれど、ヨーロッパのようにいつまでもベートーヴェンが作曲した家とかが残っているほうが、やはり教育的にも文化的にも正しいと思う。丹下先生、表参道のハナエ・モリビルも取り壊しとか・・・。
これらはちょっと上野の事情とは違うけどね。前にも書いたけれど、私が闊歩していた学生時代は「タカラホテル」の地下に毎日のようにご飯を食べに行ったりしていた。アメ横(御徒町)の「かっぱ寿司」にもよく行ったな。学生だからお金がないからこのランク止まりだけれど、学生にしては贅沢。同級生にも内緒(笑)。「タカラホテル」はあとかたもなく壊されたが「かっぱ寿司」のある横町は(店はいくつか変わっているものの)雰囲気は昔のまま。味は・・・・安いからそれなりだけど「赤貝」とかが美味しかったりもする。値段は半額と書かれていて、以前は午後6時までだったけど最近は8時までで(笑)、一日中半額の日もあるらしく、結局は1貫分で2貫食べられるというだけのことである。
この横町に猫が2匹いて「かっぱ寿司」のおばさんから餌をもらっている。けっこう人馴れしている様子で、常連のおじさんたちも「ほれ!」とか言いながら、猫のお腹をさすりつつ入店している(笑)。その手で寿司を食べるおじさんたち・・・若い人ならば衛生上どうなの?と言いたいところだろうが、昭和生まれのおじさんたちはそんなことでは病気にならないんだよね(笑)。子供のころから注射器廻し打ちされたりされながらも、無事に生き延びているんだから猫ぐらい平気平気!特に上野のおじさんたちはホームレス系や酔っ払い系、やばそうな社長系、やくざ系など(笑)さすがのキャラである。ここに怖そうな中国などの外国勢も加わっているので、ある意味コワイ街でもある。割と最近のことだが、大正時代の娼婦(雰囲気が)とも見える女性に「あそばな~い?」と声をかけられたほどだ。
この路地の先に
「摩利支天」をお奉りしている「徳大寺」というお寺がある。戦いの神様、力の神様だから勝負事の祈願に多くのかたが訪れるのだが、「二木の菓子」におされてしまって、やや窮屈そうな風情も(笑)。でもありがたい都心にある神様で私は大好きである。受験の人などは、ぜひお参りされてはいかがだろう?
その周りはさらに怪しい「ホルモン焼き」の店などがいっぱい。でも美味しいそうだ。そしてその先には癒しの空間、
ペットショップの「アメ横WAN」というお店がある。かわいい犬と猫の赤ちゃんがいっぱいいるお店なので楽しめる。今日はロシアンブルーの赤ちゃんがっ!!!超かわいい~~~~~~!!!手のひらにも乗りそうだった。悩殺!どの子もかわいいが、けっこう安く売られているような。ここはたまらないスポットだね~。
「釜めし春」上野店の近くである。
まさにブラリとするには良い季節、前に住んでいた文京区のほうにもまた行ってみたい。