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ディビッド・DQ・リーさんに会う

a0041150_4144858.jpg今年のクリスマスは地味かと思っていたら、12月になり例年を上回る派手なイルミネーション!いいですね。私はこの時期が大好きです。誰もが幸せを感じるひと時。街に音楽がいっぱいに溢れるのも嬉しい。それに「クリスマス・ソング」というのは大変良く出来たスタンダード・ナンバーでもありますから、温かな心を感じ伝えます。ビング・クロスビーやメル・トーメ、トニー・ベネット、シナトラの歌声がお洒落に聴こえてくるだけで、恋が進展しそうなゴージャスな気分ですよね。

今日はディビッド・DQ・リーさんとのリハーサルに出かけましたが、三鷹の駅も美しい。う~ん、1年中こういうのが良いよ!お金かかるけど・・・・。ダメなのかなあ。なかなか素敵でした。

ディビッド・DQ・リーさんはユーチューブなどでも、その圧倒的な溢れる才能とすばらしい声に接することが出来ますが、チラシとその動画の表情がちょっと尖った怖そうなイメージもあります。海老蔵さんのこともありますしね(笑)。恐る恐る会いに行ったのですが、とても柔らかな態度とジェントルな物腰。良い感じの優しい青年という感じでした。良かった良かった!

カウンターテナーですから高い声というイメージになるのですが、楽譜は超低声用を使います。バランスも難しいですよね。でも良い感じのアンサンブルになりホッとしました。特徴は速い曲が恐ろしく速い!!遅い曲はとことん遅い!!ヘンデルの速い曲が始まった時、お客様に「ピアニストが勝手にあんなテンポで弾いて・・・」とか思われちゃうかな~(笑)。あはは、と笑っている場合じゃなかった(汗)。モーツァルトもとてもフリーで、アレグロ部分は「すべてプレストで」ということでした。以前も東洋系の歌手がとても速いモーツァルトを歌いましたが、最近の流行なのかもしれません。それにしてもシューベルトの「魔王」は凄いね~!カウンターテナーならではの色々な声質をいかして、映画のワンシーンのような鬼気迫る世界が展開されます。ぜひお楽しみに~!

ところで一般論、バロックの曲って(古典もですが)ピアノとは相性が良いとは言えません。トランペットや弦楽器の同音の動きをそのままに弾くので、物理的にキツツキ状態(笑)、温かなサウンドにすることも難しい。カチッと見事に弾けた所で、バロック時代には存在していないピアノという楽器の音での再現なので、結局違和感が残るのです。バロックを聴くのが好きなかたは原典にも詳しいゆえに、ピアノについても注文が多くなるわけですが、もともとピアノ譜は大幅な「アレンジ物」なので楽譜によっても違うし、実は議論も無駄というか(笑)まずピアノでやること自体が間違っているということに帰結してしまいます。ピアニストはその辺の落とし所を探らなければいけないわけですが、私はあまり細部にこだわるよりは、オーケストラっぽい雰囲気でまとめるのがベターだと思うし、それが歌い手には一番歌いやすいようですね。「どうあるべきか」といつも考えるのですが、実戦を重ねると優先順位も変わってきますよね。

さてさて、こちらのプログラムは多彩です。後半にはアーンや最近人気のヘギーの曲も。ピアノソロ曲も2曲入りますが、これは彼から指定された曲です。また彼の指定で普段演奏されない長い序曲とかを延々と弾く場面もあります(笑)。お客様が「歌を聴きに来たのに」と怒ってしまうこともあるので、本当は避けたいのですが(笑)指定されてしまっては・・・・あきらめてくださいね(笑)。曲目も変更されて下記のようになっております。

ちなみに人気の名曲「オンブラ・マイ・フ」は「浜辺の歌」に続けて歌われますので、お楽しみになさっているかたは、恐縮ですが定時にお越しください。たぶん次に入れるのは「オルランド」と「リナルド」の間。ここは私が一人で普段聴かれない「序曲」を繰り返しして弾くので(笑)「どうぞご遠慮なく」と会館のかたにお伝えしました。


プログラム「愛の時、そして死とユーモア」
“Time of Love & Death & Humor”

成田為三 (1893 - 1945) Tomezo Narita
浜辺の歌Hamabe no uta

<愛>
G.F.ヘンデル (1685 – 1759 ) Georg Friedrich Händel
歌劇『セルセ』より「オンブラ・マイ・フ」/ “Ombra mai fu” Serse
歌劇『オルランド』より「私に戦わせよ」 / Fammi combattere
歌劇『リナルド』より「愛しい妻よ」 / Cara Sposa

<死>
F.シューベルト (1797 – 1828 ) Franz Schubert
老年の歌 / Greisengesang Op. 60-1, D778
菩提樹 / Der Lindenbaum 「冬の旅」よりOp. 89-5 – D911
さすらい人の夜の歌Ⅱ / Wandres Nachtlied II op. 96-3, D768
魔王 / Erlkönig Op.1, D328


<切望>
W.A.モーツァルト (1756 – 1791) Wolfgang Amadeus Mozart
歌劇『アルバのアスカニオ』より「「なぜ黙っていなければならぬのか?いとしいひとよ、まだ遠く離れているのに」
Perche tacer degg’io? Cara, lontano ancora

<時>
山田耕筰 (1886 – 1965) Kosaku Yamada
この道 / Kono Michi

レイナルド・アーン(1874 – 1947) Reynaldo Hahn
牢獄にて / D'une prison
艶なる宴 Fêtes galantes
素敵な時 / L’Heure Exquise
ワルツ第1集より / from “Premières Valses” [*ピアノソロ]
第3番Ninette Très, très vite
第4番Avec du movement

<ユーモア>
ジェイク・へギー (1961 – ) Jake Heggie
歌劇『神々と猫たちの』より「はじめに」/ In the Beginning
歌劇『月の歌』より「高慢なカタツムリ王」/ The Haughty Snail-King
歌劇『紙飛行機』より「空への道のり」/ A Route to the Sky

by masa-hilton | 2010-12-18 04:15 | 日々の出来事
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