「ほっ」と。キャンペーン

3人組は嵐のように(笑)

おかげ様でロシアの3人組のコンサート、大きく盛り上がり無事終了いたしました。テノールの人って27歳だったんですね。皆さん若いので、さすがに本番は少し緊張気味。張り切り過ぎて声も枯れてしまって「アンコールは歌えない!」と舞台袖で押し問答(笑)。でも歌いましたよ。お客様もスタンディングで温かく迎えてくださいましたが、気がつくとメゾの人がいない(笑)。真ん中の部分は彼女が歌うことになっていたので、そこを弾き出したら誰も歌わないので歌手の方もキョロキョロ、こちらもそこはソロで聴かせるような部分ではないので「アチャー!では急ぎましょうか(笑)」とテンポアップ。面白いことになってしまいました。本プロの中でもいっしょに盛り上げるような部分を急に歌わなかったりとかもあって(笑)、私としては歌の入りを待ちながらテンポを落として弾いていたのですが、結局「私のゆっくりとしたソロ」になってしまった部分とか(笑)。なかなかスリリングで楽しかったです。

基本的に時間もなかったしリハも少なかったし、そこは「経験でカバー」でした。そういう意味では「よくやった!」という感じでしたね~。歌のほうも強行スケジュールの中、きっと体調も十全ではなかったのだと思います。ホント無事に終わって良かったです。めでたしめでたし!終わってからはヴェロヌカ・ボグレブナヤ=リャリコワさん、グリグさん、ポリャコフさん、ぶっちぎりの笑顔で大喜び!はしゃいでいらっしゃいました。

一般論として歌の人は「大らか」だから、もともと驚くようなミスをするものですよね。数え間違えて早く入って来たり、歌詞を忘れて大幅に何ページも飛ばしてしまったり、またはいくら待っても入って来なかったりと。ピアニストとしては、歌手の間違えにすぐ反応して一緒にワープすべきか、あくまでも正しくそこにとどまっているか、そこが判断です。前者はピアニストが間違った?と思われてしまう危惧はありますが、後者は完全に「歌手の人が失敗した」とお客様に知らしめてしまいます。で、私はたいがい前者の方法をとるのですが、でもこれで歌手のかたとはとても仲良しになれますね(笑)。もひとつネタばらしをしますと、物凄く小さく大人しく吸いつくような伴奏をしているときは歌手の調子の良い時で、ちょっと個性的な解釈で大暴れしているようなスタイルのときは一種のカムフラージュ(笑)、歌の調子はイマイチのことが多いんですよ。ピアノが暴れているうちに歌手の人にも火がついて、調子が上がることも多いのです。ただこういう時に「歌は良かったけどピアノが良くない」みたいな批評を戴いてしまうことが多々あり、覚悟をしていることとはいえチョイ悲しいですね。専門家であれば聴けば一目瞭然であるはずなのに、音楽を勉強をしているような人やマニアの人ほどその辺りのテクニックがわからないというのが、一番ガッカリさせられます(笑)。

さてさて昨日の話に戻りますと、武蔵野のプロデューサーのかたが「斎藤さん、もっとピアニストはヘラヘラチャラチャラしていたほうが良いんですよ。歌手の人が気が楽になりますからね」と笑いながらおっしゃってましたが、でも絶対ヘラヘラしてたら「いけませんね、もっと真剣にやりましょう」とか言われそう(笑)。やはり集中していないとうまく行かないですしね。そして世界の歌手のレベルについてお話しされていましたが、本当にいくらでも優秀な人がいてひしめいているとのこと、その厳しさにさらされている歌手の人たちは大変なのです。昨日の3人も「もし日本に住んでいたら、二期会などで主役でバンバン歌えるようなレベルだけれども、世界ではね、どうなるのかな?」とのお話。とにかく歌は「声」だから、まずその「差」というのは絶望的な感じすらあります。最終的にはそこから以上のものが求められるのですしね。

まだ若い、すばらしい歌手たちの未来に、多くの幸がありますように!私も引き続き頑張ります!
by masa-hilton | 2011-01-07 09:57 | 日々の出来事
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