お魚のまとめ食い 1

海に流れてしまった汚染物質の影響は深刻だ。復興を急ぐあまり慎重論が圧されるのは良くない。お寿司屋さんに行っても、心ある大将だと「動かない魚」は出さないようにしている。それは築地内で注意されるからでもあるが、ヒラメ、穴子、しゃこなども影響があるだろうし、太田鮨も看板の「煮ハマグリ」は出さないことにしたという。しかし本当に大変なのはこれからである。

というわけで地方にお出かけしたときは、お魚のまとめ食いということになろうか。先日、九州にレッスン&打ち合わせにお出かけしたときは、しばしば伺う和食の「開」(平尾・開)でゆったりとした時間を過ごさせて戴いた。真の名人・黒川健三郎さんの至芸を十二分に堪能する。

以前伺ったときは違う場所「清水町・開」。このときは高級さと料理人のイデオロギーが前面に出された感じで、それはそれで素晴らしいお店だったのだが、きっと健三郎さんの理想のコンセプトではなかったのだろう。確かにそういう感じの高級店はありがちだし、時に味音痴の金持ち向けになって、その客層自体が精神的に停滞を招く危惧もある。仮にひねったものを出したとしても、わかりやすい味付けで、だれが食べても美味しいと思えるような路線でいながら、高級感や上品さがにじみ出て、マネのできない領域を示すことができるのがやはり素敵な料理屋だ。今回の「平尾・開」はまさにそんな店ドンピシャ!新天地を求められて大正解!やはり人を使わずご本人が目の前で腕をふるうのが一番だね。

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a0041150_12282146.jpga0041150_12283316.jpg最近クラシック・コンサートで、どのジャンルでも演奏力が驚くほど高くて圧倒される半面、その音楽に「微笑み」のようなものがまったく感じられないことがある。まさに学術論文発表の場みたいに。「微笑み」とはまた抽象的な表現だが(笑)これがなくして時間を割いて聴く気がしない。機械の様な正確さを持っていても、ユジャ・ワンのような人にはそうしたものが失われていないから、時流の現象のようなことではないはずだ。

ただ有名なもの、「もしかしたら名人」のその仕事を味わうためにだけ出向くのは、本末転倒でつまらない。純粋に楽しいもの、素敵なもの、美味しいもののために出向くのでなければ!そう思わせた「開」だった。十二分にお魚を満喫。ちょっとした珍味も全て手作りで絶品。大満足だ。

仕上げには遊び心の「カレードリア」が登場。これもなかなか美味しい(笑)。万が一「このまま汚染がひどくなって魚がダメになっても、カレー屋にもなれる」などと失礼なことも(笑)。でも博多でも魚の汚染の影響はまぬかれないというお話だった。

九州と言えば旨い物の宝庫だ。最近は東京への進出も目覚ましい。飯屋「くーた」もそんな店の一つ。新橋演舞場の近くに銀座店があったとは!最近知った。六本木の店もリーズナブルに美味しいものが食べられるということだ。福岡の南区の「くーた」本店にお邪魔した。どちらかというと飲み屋だから・・・みたいなお話だったが、とても美味しいお魚類に大満足。お刺身類もとても良かったのだが、予想外に美味しかったのが「天丼」。東京人にとっては「丼物」というのは、地方で戴く場合、その「たれ」の味でNGのことが多いのだが、ここはいける。そのせいか東京からの出張組のお客様が多いとのこと。とてもお気に入りになってしまったので、ぜひ銀座店にも伺ってみたいと思っている。

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by masa-hilton | 2011-04-28 15:56 | 趣味&グルメ
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