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第56回東京国際ギターコンクールで審査

昨日は、大変権威のある国際コンクールである「東京国際」の審査員でした。それも「ギターコンクール」!!当初は固辞いたしました。そりゃそうですよ!細かいところや専門的なことはわかりませんから。それでもピティナからの依頼もあり、また主催のギター連盟からは「演奏家として、ジャンルの違う人の評価こそが大事」という主旨があることを熱心に言われましたので、一応お引き受けしたのです。前任者は師匠の田村先生ですし(笑)。

そのギター連盟の「ギタリストではない専門家の意見を聞く」とおっしゃるのは、事務方に至るまで、プロの演奏家の集団だからこそできた、素晴らしい発想だと思います。ギターの神様のセゴビアも、ギーゼキングやバックハウスを訪ねて意見を聞いたというのです。そこから新しい奏法を編み出したとも伺いました。

さてコンクールは、非常にレベルの高いコンクール。ただレベルが高いというのではなく、演奏者に「ピアノのコンクール」にはない、崇高な気配を感じる。これは何だ?そしてソールド・アウトの満席!
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結果は私が1位につけた人が1位になってくれてホッとしました(笑)が、あとはバラバラに。私の場合はピアニストでもわかること、例えばバッハとスカルラッティを同じように演奏されたりするのは評価できなかったり、それぞれのテンションの高さ、フレージングの作りなど・・・・に採点の重きを置きました。もっと音色のクリアーさや音の通りや安定感にこだわったほうが、的確な採点になったかもでしたね。でも主催者がそういうものを求めていないし、「これで良かった」とおっしゃって戴けたので、今回は良しといたします。順位に影響はありませんでしたし。

審査員室は和やかにとても楽しい雰囲気で。ありがたかったです。お弁当も美味しかったです。
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打ち上げに参加すると、いろいろな方が意見を聞きにやって来て下さいました。場所は会場の白寿ホールのすぐ裏、「ビストロとサカバTAKE」。
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ちょっと低い点をつけちゃった人も謙虚に真剣に訪ねて下さり、私が意見を言うと「ギタリストだけではわからない貴重な意見だ」と、こちらが心苦しくなるほど前向きでした。彼らにとっては、ここが終着点ではないのです。そして「演奏家は作曲家に奉仕し、聴いて下さる人のためだけに存在する」という立ち位置をあらためて教えられた気持ちです。演奏のときから感じていた、レベルの高い崇高さはここから来ていたのですね。

ピアノは望まない限りアンサンブルも経験できませんし、演奏者一人の世界に浸ることも自由。独善的に、自分の向上心や達成感だけのために演奏することにもなりかねません。コンクールを受けている身分、学生の身分であることを忘れ、価値あるかもしれないアドバイスをけなされたように思ってしまう不遜な気持を、愚かにも持ちやすい環境にあるのかもしれません。恥ずかしいですね~、他人事ではなく若いころの私自身にも(笑)、あ~あ~!思いあたるところありますわい(汗&笑)、いけませんね~(笑)。本当のプライドは「そこ」ではないし、簡単に傷つくようなプライドこそ偽物の証でしかないと昨日、すばらしいギターの人たちにあって感じ入りました。

ホロヴィッツのような人でも、たまにバックハウスを訪ねて聴いてもらったりしたと言っています。ただ、プロになってからは、あまり自己反省が強いのも鬱病になったりしますからね~(泣)、ここは一筋縄にはいきません。お気楽なのも悪くないことだったりで(笑)。ムズカシイ!ウウウ!
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ギターの皆さまとの談笑も楽しかったし、旧知の友人にも会いました。テーブルには美味しいオードブルが山ほど!素敵な1日でした。
by masa-hilton | 2013-12-16 13:57 | 日々の出来事
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