「ほっ」と。キャンペーン

さすがに大変だったけど大成功だった

今日は武蔵野市でフランスの歌曲のコンサートだったが、実は今日のバリトンのアンカワさん、来日して以来ずっとのどを痛めて、もしかしたらキャンセルもあるかもと、ヒヤヒヤの状態だったのだ。

結局今日は歌ったのだが、当然リハーサルはしていない。さすがに大変だったよ。久しぶりでアタフタしたよなあ(笑)。普通に見れば神経を使うのは前半のラヴェルとプーランク。特にラヴェルはピアノが描かれた動物のキャラクターを音色で示さなければならないような曲で、歌もピアノもまったく精密に演奏することによってはじめて、聴いている方に即興で語っているかのように聴こえるという難物だ。でも実はボクはこの手の曲は得意なので、これは少ない打ち合わせで「うまく行く」と思っていたけど、誰もが知ってる2重唱とかがね・・・・ぶっつけでやったはいいけど、2重唱って芝居して動くんだよね・・・・で、動く場所には限度があってそれをリハで確認しておかないと、遠くに行き過ぎで聴こえなくなっちゃう(笑)。「こら、そこの2人!アンサンブルなんて出来ないぞ!」・・・・ま、何とかセーフだったけど(笑)。アリアだって小声でのテンポあわせはウソだらけ。フルヴォイスになった途端、速さも拍子もリズムも理解不能な別ものに変わる。それが歌手というものだ(爆笑)。

そんな感じだから、コンサートが終わってからアンカワさんに本当に感謝された。少ない練習もきついけど、今日はピアニストのホローがなかったら絶対成功は難しかったはずだ。喜んでもらえてよかったよ。とにかく歌のコンサートはこのような危うい事件が頻繁に起こる。歌手がなかなか曲やキーを決められなくて、初見同然でやるようなことだって多く、歌の伴奏をしたら誰でも経験することだ。でもボクはどうしてもそういうギリギリの状態でも、自分の主張と存在感は示したい・・・・それでより危険なことになっちゃうんだよね。それで事故ってオタクに随分攻撃されたこともあったよ(笑)。でも、オタクなんだからもっと深いところを聴いて欲しいよね。ほんとは誰が悪いか、ちょっと知識があればわかりそうなものだけどね。でもボクたちは、伴奏の場合まず歌手に気に入ってもらうのが1番!毎回感謝されて抱きしめてキスをされると「ああ、よかった」とそれだけで満足ができるんです。今日もゴキゲン。
by masa-hilton | 2006-03-16 23:58 | 日々の出来事
<< 単発ものですが シーネ・バンガードさんのリサイタル等 >>