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毎日がコンサート週間 その1

今年は30周年のコンサートの頃も大変なスケジュールだったけど、現在もめまいがしそうな日々が続いている。良くジョークで言われることだが、「練習しようと思ってピアノの上に楽譜を出しておいたら、いつの間にか本番のほうが終わっていた」(笑)・・・結構いい例えだ。でも残すはあと1つ、それも大きなものが1つ残っているが、よくここまで倒れずに来たな~と、ちょっとホッとしている所だ。

20日の武蔵野でのブルース・フォードさんはやはり素晴らしかった。日本のうまい歌手の皆さんに、ぜひこの生を聴いて欲しかった。ロッシーニの「ゴンドラ」みたいな曲が、あそこまで豊かな内容で歌えることを、我々はほとんど体験することができない。またはメルカダンテ等の曲にしたって、はっきり言ってしまえばくだらない曲なのに、演奏力と表現力の雄弁さが涙を誘う情感を引き出してしまう。これこそ演奏家の中の演奏家だ。年齢が51歳と意外にお若かったのもびっくりだが、これは驚異の才能!ブルースさんからは最大の絶賛をしてもらえたが、それよりも最高に気持ちよく音楽に浸れたことが何よりも嬉しかった。
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実はこのコンサートの直前の時間には2日後のソプラノ、キルシ・トゥームさんとの合わせもあった。名前が難しい。とりあえずキシリ・トールと覚えておこう(笑)。こちらはバロックを歌うソプラノのようで、日本人でももっと声があって歌える人はいるだろうという、細く軽い声でこじんまりとした清楚なイメージの歌手だった。でも雰囲気は良く、人柄もなかなかかわいらしい。見た目や髪の毛の色で「赤毛のアン」を想像してしまった。ほぼクリスマスの曲ばかりなプログラムだから、何の問題もなくこちらもリハーサルは順調。22日の本番も良い感じに終わった。

毎日がコンサート週間 その1_a0041150_1261530.jpg毎日がコンサート週間 その1_a0041150_127492.jpg22日は午前中にこのキルシさんのコンサートをやって、夜には富士見市のリサイタルという苛酷な流れ!今回のリサイタルは「イタリア」をテーマにしているので、オペラのものをピアノで弾いたりもする変わった感じのコンサートだけれども、プログラムも盛りだくさんにしての楽しいコンサートに企画した。お客様も大変喜んでくださり「ぜひまた来てくださいね」と多くの方から直接お声をかけていただき、本当にうれしかった。心から感謝いたします。

このコンサートの衣装はもちろんシェフ。帽子が落ちないようにして弾くから、大曲や難曲になるとちょっと大変だけどわりと弾きやすい(笑)。友達に写真を送ったら大受け。高嶋ちさ子さんからは「こっちはこれだ!」というサンタガールの衣装が返信されてきて爆笑!24日の福井のコンサートはこちらもゴールデン・サンタ。衣装の比較をしてもしょうがないけれども、サンタのほうが毛がモコモコしている分だけ暑くて大変だね。それに僕の企画したコンサートはいつも盛りだくさんで時間も2時間チョイかかるので、途中でクラクラするときもあるし。でもこうしたイヴェントはこんな衣装でやるほうが断然楽しい。なぜか似合ってしまうし(笑)。暑いことから言ったら燕尾服のほうがもっと大変なんだしね。

そして23日は福井への移動日。しかし前々から頼まれていて、すっかりギリギリになってしまった29日のコンサートのサックスアンサンブルの編曲をお昼までに仕上げてからの移動。時間が読めない作業なのでヒヤヒヤしながら、でも完成して大急ぎでお支度して東京駅へ。林美智子さんと新幹線に乗り込む。

林さんもその日は第9のコンサートを終えて、直接福井入りと大忙し。でもみっちゃんは相変わらず明るく元気いっぱい。まさに幸せを呼び込むようなオーラがある人だ。大好きな「しらさぎ」の快適なグリーン車で疲れを癒し、福井には夜10時過ぎに到着。こちらはご存知深夜族だから、こんな時間はまだまだ序の口。みっちゃんはもうお風呂に入って寝るという話だったので、1人フラフラ「カニでも食べるか」と夜の街へ。

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毎日がコンサート週間 その1_a0041150_12333267.jpg駅前の居酒屋「弥吉」へ行く。僕はすでに新幹線でウナギ弁当を食べていたので、そうは食べられない。というか編曲に忙しかったから、この日は最初の食事が夜の6時のこのウナギ弁当だったというわけ。それでもせっかくの福井。福井はこの時期何といっても「日本海の寒ぶり」。ちょっとカワハギも食べたかったけど、やはり「ぶり」でしょう。で、出てきた「ぶり」が超うまい!うますぎ!超うまいばかりでなく超でかい!大きさがわかるために手を添えてみた。ハンパじゃない!一切れ15センチ近くあるし、この厚み。そしてシコシコおいしいし甘みもある。こりゃさすがに東京にはないものだ。これが6・7切あって880円なんだよ。すごい!そして冬のカニ!1人だからセイコガニ(メスのカニ)にした。小ぶりとはいえ、超うまい。「弥吉」は最高の店だ!板前さんも女将も超良い人!というのは、寝たかな?と思いつつみっちゃんに写メを送ると「ゲ~~~~~!まだ食べてる?ホテルの近く?着替えて行って良い?」と緊急メールアリ!そこで閉店時間を気持ちよく延長していただいたのだ。ホントに申し訳なかったが、間もなく、ファンには見せることない素の姿でやってきた日本一のメゾ!!湯冷めなんか何のそので「超うまい~~!」(笑)。我々の雄叫びが福井中に聞こえたかもしれない。仕上げの「越前おろし蕎麦」も手打ち風でおいしい!「明日は大成功だ~!」(わけわからない)と叫びながら、お世話になった「弥吉」の女将をコンサートにご招待することにしたのだった (つづく)
by masa-hilton | 2007-12-25 12:47 | 日々の出来事
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