奏楽堂のコンサートも終わり!仙台放送のテレビ取材等

奏楽堂は昔のままに響かないデッドなホールだった(笑)。そういう意味では忠実に再現されている。だから雰囲気はあるといっても、実際に演奏会をやるホールとしてはいかがなものか?というところだろう。市営バスの補助椅子のような客席も!あれはお客様には申し訳ない。昔もひどい椅子だったけど(笑)。懐かしかったのが、ステージに出る階段部分。学生時代そのままで、試験のこと等思い出した。またけっこう使われているはずなのに、不発弾のような(笑)ピアノ。あの湿気を食ってしまった状態はなぜなんだ?最高の調律をもってしても何ともしがたい。

楽屋の部屋は、私たちが卓球をやっていてよく床を踏み抜いた部屋だった。そんなわけで(個人的な思い出のせいで?)やや殺伐としている上にあわただしく、川島女史も1人でてんてこまいでお気の毒。他のスタッフは演奏者側には全く気が利かない感じで、セドフさんもお気の毒。コンサートのお手伝いというのは意外に難しい仕事で、よっぽど賢くないと「役立たず」になってしまうのは皆も知る通り。子供たちとのコンサートということもあり、早い時間からのリハーサルでさらにお疲れになったのでは?と心配。それでも本番では遊び心が横溢!即興的なやりとりが随所にあって、とても楽しく良い時間となる。ちょうどウィーンの方々とのコンサートと同じで、生き生きと自由な雰囲気のあるコンサート。よかった~私と同じ種族だ(笑)。特にロマンティックな曲はほとんど合わせていないのに、魔法のように楽しい音楽の会話が続く。かた苦しく真面目なのはご勘弁という感じなので、セドフさんはことのほか喜んでいらした。大成功でめでたし!

a0041150_23335584.jpgいつも思うのだが、合唱というのはけっこうキツイね。1つのことをみんなで成し遂げる喜びというのは理解できるが、それは音楽の本質と直接ダブるものではない。けっこう各地で子供の合唱団とのコンサートもあるが、統制のとれた子供のたちの合唱の「型にはまった」姿は、完成度を上げるということではこのスタンスしかないのだろうが、音楽家としての自由なあり方と、表現のポイント自体にもかなりのずれがあると思う。それに気づかずに生きていければ幸せだ。1つのことをやり遂げた良い思い出が残るし、お客様は「天使のような歌声」という実体のないイメージに満足されることだろうから。ここからプロを目指してしまった人たちの多くは、その後の厚い壁に阻まれて大いに悩める人生を送ってしまうのも事実。真面目に努力をすれば報われるってものではないから。きっと虚しい気持ちになるに違いない。

なんてね、久しぶりに芸大のそばになんか行ったので、音楽家として生きていこうとする人たちの「念」みたいなものまで思い出してしまったよ。本質のみを捉えて、あとは何も考えないで生きていくことが幸せだ。こうしてわがままに自分のことのみを考え、レッスンもすることなく学校にもかかわらない自由な生活であることに改めて感謝。セドフさんもそうだと思うが、音楽とともに人生を謳歌できる我々はとても運が良く、幸せなことである。

コンサートが終われば一気に帰る!なぜかといえば「レカン」に行こうと思ったから(笑)。

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またまた上野「レカン」である。レストランのオーダーストップが10時半、6時半からのコンサートだから余裕で行けると思っていた(笑)。こちらも重要文化財並みにレトロな雰囲気だが、何よりきれいだし過ごしやすい。メニューは当然アラカルト!お気に入りの「温製ウニのスクランブルエッグ」。うまいうまい!店の人も驚いていたが2個も食べちゃった。続く「鶏レバーのムース ピノデシャラントの香」もすばらしい。パンにつけて食べるの大好きなんだ。そして決め手は大好物「うずらのポーピエットと季節の野菜・ポルト酒ソース」は前回と同じくやはり最高だ!うま~い!せわしかったけど来て良かった!今回は明るい席だったから写真もまとも(笑)。前回のは宇宙生物みたいだったものね~~。

a0041150_2348036.jpgそして今日は仙台放送の取材と収録に出かけた。最近はカメラが良いので、番組スポットぐらいなら何とも簡単に収録ができる。朝早く出かけたがあっという間に終了。イヴェントも大成功するといいなあ。せんくらサイト内のブログもそろそろ書かないとね。

また連絡があり、最近になって私のDVD売れ行きがとても良く好評ということなので、ぜひ国際ブックフェア2009のほうでイヴェントを!という話が急に入ってきた。そうはいってもヤマハさんの協力があって良いピアノを搬入できるかどうかなので、もろもろ連絡して待機中。前回のブックフェアのイヴェントは2006年のことだった。なつかしいね。今回は北海道から帰って岩手に向かうわずかな間の時間に、空港から東京ビッグサイトに飛び込むというスケジュール。綱渡り状態になってきたぞ~。先日同い年のマイケルが亡くなって大きなショックを受けたが、こちらも頭痛持ちだから鎮痛剤が離せない身。ちょっとやばそうかな?だけど体力はガンガンありあまっているので、忙しくとも楽しいことは何でもOK!暑いのはちょっと苦手だけどね。

今日も充分暑いので「つくし」に行って、大好物の「ゴールドプリンみつ豆」を食べる。やっぱり最高!おいしい!「つくし」のプリンは日本一だね。ここも人形町の大好きなお店だ。下町ならではの「濃くてあま~い」みつ豆!薄味系の方には理解できないかも(笑)。

ところで何日か前にランランがメンデルスゾーンのピアノ協奏曲を弾くのを見た。ランランは紛れもなく天才だし、それが順当に評価されていると思うけれども、この演奏を聴いたとき奇跡のような演奏だと思った。うまいとか才能があるとかではなく、奇跡である。彼は自分を全く疑っていない。3楽章の音型はもちろん弾けているのだが、彼にしてはやや不明瞭にも聴こえる。もし我々ならば「弾けていないかも?」と思って再練習をして、そのことによってさらに自信をなくし悪くなるかもしれない場所だ。彼はそのようには考えず「弾けてない筈がない」とでも思っているのだろう、もう技術の高さというよりは、絶対的な運動能力の高さであり、そこに揺るがぬ自信とカンとコントロールが働いている。こうなっては次元が違う。真剣さや努力など無意味だとあざ笑うぐらいに鮮やかで楽しい。曲芸的なパッセージでも非音楽的にならない余裕もあるし、奔放な音楽的なセンスもすばらしい。すごいピアニストはたくさんいても、特別な「奇跡のオーラ」が見えることは極めて稀だ。彼のことが嫌いな人がいて驚いてしまうが、それはその演奏が「努力の跡が見えるようでは二流だぜ」と聴こえて、絶望的な気持ちにさせられるからだろう(笑)。
by masa-hilton | 2009-06-29 23:48 | 日々の出来事
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