黄金の声への道

セルゲイ・ロマノフスキーさんのコンサート、とても良いコンサートだった!大きな成功だったと思う。

彼はとても緊張していた。おそらく(もちろん悪い出来ではないが)前半は彼の持っている実力の半分ぐらいだったと思う。こんなに圧倒的な実力を持っていても、緊張することがあるというのが不思議なくらい・・・・というのも彼はまだ20代、このリサイタルが人生初リサイタルだったそうである。リハーサルのときから、誰よりもすばらしい声で歌っているのに「ダメだ」を連発して、やや弱気にもなっていた。でもそのように誠実な彼が、本番で1曲1曲を真摯に一生懸命歌い上げていくうちに、最終的には黄金の声を笑顔と共に呼び起こして行く。その姿が、とても純粋で美しくすばらしく輝いていた。多くのお客様もそうした空気、そこからの感動をいっぱい味わっての、あの盛り上がりのブラボーの嵐だったに違いない。彼の絶好調のハイCは、聴いたことがないようなすばらしいものだ。

終わったあと彼は甲子園球児のように飛び上がって喜び、私は感謝されてきつく抱擁された(笑)。本当にこの成功がうれしかったのだろう。

これからスカラ座等で歌っていく彼が、いい思いもいやな思いもするだろうし、とてもくだらない足の引っ張りや馬鹿な人間の揶揄や中傷にあうこともあるかもしれない。でも出来ればそういうものに出会うことがなく、一筋に大テノールへの道を歩んでいけますように!と心から祈りたい。

ちなみにチョイ前のポルターリさんと「アンコール曲が一緒でしたね」とお話されたお客様も多かったが、「実は調が違うんですよ」とネタバラシで大爆笑(笑)。手馴れた曲だけに、逆にちょっとぎこちなかったかも(笑)。時間がなかったので、いつもの楽譜を見ながら移調して弾いた。最後の最後で綱渡り~おおお、血圧アップ(笑)!
by masa-hilton | 2010-02-16 21:08 | 日々の出来事
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