2012年 02月 18日 ( 1 )

ホイットニー・ヒューストンのこと

a0041150_0183314.jpg彼女がいかに天才的な歌手だったかは誰にでもわかること。48歳の死、やはり思い出すのはジュディ・ガーランドだ。私は特にジュディが大好きだから。ジュディは風貌的にもっと歳を喰っている感じもあるが、同じような年齢だった。彼女も生きていれば90歳だ。トニー・ベネットが85歳で元気にガンガン歌っていることを思えば「人間の死」というものの持つ意味の重さを考えさせられる。

2人とも私生活は順風満帆とはいかずに、これだけの才能の持ち主であっても、本人には幸福の実感が得られていないというのも悔しい。人は立場がどうであっても、誰にも同じようにそれなりの苦悩があったりする。あまり納得がいかないことだ。

実は私は彼女に会ったことがある。正しくは「見たこと」かな(笑)?1988年。時間にすれば1時間半ぐらい。彼女は来日公演ツアー中、その日はたまたま新幹線で移動していた。当然グリーン車一両まるまるがホイットニーの来日メンバーという中、ひと席だけ空いていてそこに私が座っていたのである(笑)。セキュリティー的には大変なミスだと思うのだが・・・・・。でしょ?ホイットニーは細かった、そして輝いていた。彼女は車両の真ん中ほどに陣取って、メンバーとワイワイやるために、椅子から身を乗り出し後ろ向きに騒いでいたので、こちらからはお顔もよく見える位置関係だ。とにかくパーティーでもやっているかのごとく、賑やかで大変な騒ぎだったが、次の駅名を伝えるアナウンスが入る時に流れるジングル(曲)、「ミー・ミファ・ソ・ド・ラー・ソファ・ソー」みたいなアレ、これが始まるとコーラスのメンバーたちがすかさずこれにハーモニーをつけヴァリエーションが展開、ホイットニーもゴスペルよろしく歌い出して、華麗なるフィニッシュを決めるのである。それも毎回だ。音楽が好きなんだなあ~というか、クレージーと言えばいいのか(笑)、とにかくこれがすばらしい。おそらく世界広しといえども、ホイットニーのJRソングを聴いた人間(それも間近のナマである!)は、かなり僅かなはず(笑)。

私はホイットニーの歌では「Saving all my love for you」が大好きで、もちろんオリジナルの録音もとても魅力的で十分満足だが、90年代の頭のころのライヴでは完全に自分のものにしきって歌いあげ、その姿が忘れられない。例えばこれ

ジュディもそうだが2人とも麻薬にやられていた。彼女たちの歌にある「解放された感情のとてつもない飛翔」を得るには、犠牲も大きかったということか。もちろん直接的な理由はとりまく環境である。その死にも薬物は影を落としている様相。それにしても、彼女の死の直後に突然ダウンロードの料金を釣り上げたソニー・ミュージックさんに驚いた(笑)。
by masa-hilton | 2012-02-18 00:25 | 音楽・雑記