「ほっ」と。キャンペーン

<   2006年 02月 ( 14 )   > この月の画像一覧

或る風に寄せて

人間だからいろいろな気持ちになることがある。重い気持ち、悲しい気持ち等も、こんな私にだって無縁ではない。みな表面だけではわからない心を以て歩いているのだ。

さて昨日、東京は雨だった。気持ちが重かろうと仕事もあるので、食事には出かけなければならない。食欲がなかろうと・・・・人間とは厄介である。そんな時、冷たい雨は余計にすべてを煩わしい思いにかきたてる。その時にふと思い出した。

    おまへのことでいつぱいだつた 西風よ

これは高校生の時に読んだ立原道造の詩である。今まで思い出したこともない記憶の奥底にあったフレーズが、急に頭に浮かんだのだった。

 
    たるんだ唄のうたひやまない 雨の昼に

今日のような寒い日の詩ではなかろうに・・・・と、そんなことも考えていた。気がつくとこの詩をすらすらと暗唱できる。立原道造の詩は音楽にもたとえられる「詩」らしい「詩」だ。夢のような気分にささえられた抒情詩、凡人が真似すれば恥ずかしいほど感傷的に過ぎたものになるだろう。

西風は愛する人の象徴なのか、閉ざされた窓の描写は開かぬ心の暗示であるなら、それは誰の心なのか。寂しさやおののきをも感じながら

    あれは見知らないものたちだ…

おぼえていたのなら、もう見知らぬものでもなかろうに。詩を読めばその流れで殆どの事が理解できるように思えるが、道造の詩は細かい詳細を読むものにゆだねて不明瞭でもある。

    夕ぐれごとに かがやいた方から吹いて来て

西風ならば太陽が沈む方向から吹きかける風。あたり前のことだが、なんと美しく悲しく感じることか。輝きや光は希望の象徴である。それが夕日でなければならなかったこと。そう思うとこの西風の持つ意味と肌触りが、いかに高貴でせつないものかがわかる。そして夜がせまり

    おまへは 西風よ みんななくしてしまつた と

すべてが風のはかなさに消える。消えないものは自分の中にある。

    おまへのうたつた とほい調べだ―
    誰がそれを引き出すのだらう 誰が
    それを忘れるのだらう……


それは他人事のように回想されている。しかし決して忘れない思いがここに残る。いや忘れられないのであろう・・・・


気になったので家に帰って立原道造の詩集を本棚から探してみて愕然とした。彼は日本橋の橘町(東日本橋3丁目付近)に生まれていた。きわめて近所なのである。浜町、久松町で学舎に通う・・・まさに私が歩いていたこの場所。たった24歳でこの世を去ったこの人が、この街を当時と同じように、いかにも詩人らしい様子で闊歩しているに違いないと確信した。「君は、僕のことを知っていたでしょう?」と、彼のおめがねにかなって、おそらく呼び止められたのである。今も私の心に何かを語りかけ続けているかもしれない。

ちょっと甘えん坊風な、生意気そうな風貌も印象的で、4・4・3・3行の西洋のソネット形式で書かれた詩が多いのも、当時の夢見る青年のロマン的な香りと意気を感じさせる。上で紹介した「或る風に寄せて」もまたそんな詩の1つである。またこの詩は、三善晃氏の女声合唱曲「3つの抒情」の第1曲目に使われて、こちらも広く知られているところだ。東大の近くには記念館もあるので、あらためて散策して、近々彼にきちんと会いに行こうかと思っている。
by masa-hilton | 2006-02-27 21:34 | 日々の出来事

おかげさまです。感謝!

a0041150_2138027.gif前に告知いたしましたが、3月5日新潟のリサイタルは、おかげさまにて
チケット完売したそうです。本当に心から感謝いたします。
by masa-hilton | 2006-02-26 19:13 | ニュース

ピアノの本&ぶらあぼ 3月号

ピアノの本3月号に昨年暮にヤマハ銀座店で行ったイベントの模様がレポート
取材されています。

またぶらあぼ3月号に立川のコンサートの告知がされていますね。

a0041150_12135765.jpg

a0041150_1973233.jpg

by masa-hilton | 2006-02-25 12:03 | ニュース

月刊ピアノ&月刊ショパン

前にも告知いたしましたが、今月はこの2冊にインタビュー記事が華々しく(?)載っています。

月刊ショパンの方は、ちょっといつもらしくない感じの写真が載っていて・・・う~ん、疲れているからしょうがないか・・・と思いきや、三舩優子さんの方もちょっとワイルドな(笑)写真だし、おまけに及川浩治君がウソのようにおとなしそうに写ってるから、こりゃカメラマンの勘違いの問題じゃ!と一喝(笑)。やり直し~~!!!あ、無理でしたね。で、この斎藤・三舩・及川トリオのトリオ名を募集してます。採用された場合には素敵なプレゼントが・・・一応どんなプレゼントかと言うと、僕たち3人とお食事会なんだ。どお?一緒においしいもの食べましょう!及川君も写真のようにおとなしくはないこともわかるだろうし(爆笑)。あとマンガ本の特集も面白いですね。こちらにも原稿を載せています。

かたや月刊ピアノ、風呂場の写真も良いではないの~~!ということで、こちらは満足!優雅な雰囲気~、ボクらしく(笑)。

さて、福井のコンサートは、お断りしなきゃならないくらいたくさんのお客様がいらしてくださいました。そしていつまでも鳴り止まない拍手。うれしかったなあ~。本当に有難うございます。下はウェイウェイさんから送られてきた写真集。オフショットも楽しそうでしょ?家田さんのHPのギャラリーにも写真集が掲載されています。
a0041150_11324716.jpg

a0041150_11331636.jpg


a0041150_11335880.jpg

a0041150_11342889.jpg

a0041150_1135065.jpg

明日はスーパートリオ!1月6日に発売ということで、ちょっと集客が苦しいらしいけど(3ヶ月前に売ってくれれば絶対満席だったろうに・・・もったいない)、東京近郊での初スーパートリオ!張り切っていきま~~す!(・・・・後日談、いやそれが8割がた入りました!!さすがさすが、奇跡奇跡!演奏もバッチリで楽しいステージでした!ありがとうございました!)
by masa-hilton | 2006-02-21 19:49 | ニュース

なんか凄いんですけど(笑)

今日は福井ツアーのリハーサル。うまくいったなあ!何も心配ないや!乞うご期待です。

ところでこのツアーはフルート:萩原貴子さん、ヴァイオリン:小杉まりささん、ソプラノ:家田紀子さん、楊琴:ウェイウェイさん、ベース:ブレント・ナッシーさん、ドラムス:ブレッド・ジョンストンさんといつもの仲間達だけど、私も含めて大所帯。そこへ別のリハでクラリネット:赤坂達三さんが登場して、おいおいスーパートリオだっけ?いえいえヴァイオリン:小林美恵さん、ピアノ:浦壁信二さんとの合わせ。そのあとピアノ:高橋多佳子さん、ピアノ:宮谷理香さんが登場し、何と壮観なこと!!思わず赤坂さんが「写真でも撮りましょうか?(爆笑)」と言ったりして。いやあ、ボクには仲の悪い人はいないので、音楽家・演奏家と会ったり群れたりするのが大好きなんだ。

男は家を出たら7人の敵がいるというけど、そういう考えになると、自分に跳ね返ってきて自分の心が刺々しくなるでしょう?楽しく行きたいじゃない?どうしてものわからず屋さんは苦手な友達(笑)、けんか友達とか、一応友達だと思うことにしようとね(笑)。それに最近は街で知らない方からも会釈されることも多いので、ちょうど「イースターパレード」のフレッド・アステアみたいに、笑顔で口笛を吹きながら、軽い足取りで~♪エレガントに。「イースターパレード」は僕の最も好きな映画の1つ。それはジュディ・ガーランドが出ているからでもあるけれど、冒頭のアステアの買い物シーンから、心が弾みますね。

さてリハが終わったあとは、次のファミリーコンサートの話をしつつ、家田さんとご飯。茨城でコンサートが出来そうなんだ。そして新宿ホルモン!レバテキを再びいただきました。

a0041150_232842100.gifそういえばナッシーさんとウェイウェイさんが話していたけど、日本のバレンタインって面白いって。アメリカ、カナダ、中国は男性が女性にバラを贈る。チョコレートもありだけど、黄金のバラ(1本10万円以上)もあるそうで。やっぱり男性が女性にあげるのが自然だよね。でも女性からプレゼントをもらってうれしくない人はいないので、これはこれで良いという結論。それにボクたち演奏家にとっては、バレンタインはクリスマスに次ぐ大切な季節。関連してコンサートだっていっぱい出来るし、それよりも何よりもロマンティックな行事は最高にゴキゲンなんだ。ボクたちは「みんなが恋に堕ちるように!」って願って演奏してるんだから。たとえ義理チョコだって甘くとろけて、お2人さんの心に沁みるのさ。
by masa-hilton | 2006-02-17 00:07 | 日々の出来事

オーレリア・ルゲイさんとジャン=ミシェル・アンカワさんの曲目決定

3/16武蔵野市民文化会館の「オーレリア・ルゲイ&ジャン=ミシェル・アンカワ リサイタル」の
プログラムが届きました。

大好きなフランス歌曲があって超うれしい!!大好きだけどピアノは難しいんだよ(笑)。
ドビュッシーの「華やかな宴・第1集」はレギュラーの方ですね。初期に書かれたものも
あって、そちらの方がロマンティックでわかりやすい。でも、このレギュラー版の方が、
やっぱり密度が濃いよね~~。

---Henri DUPARC

_ Chanson triste
_ Extase
_ Phidyle

---Maurice RAVEL

"Histoires Naturelles" ( extracts)
- Le Grillon
- Le Cygne
- Le Martin-pecheur

---Claude DEBUSSY

" Fetes Galantes" ( text by Paul Verlaine)
- En sourdine
- Fantoches
- Clair de lune

---Francis POULENC

" Banalites" ( extracts)
- Chanson d'Orkenise
- hotel
- Sanglots

---GOUNOD

Faust
_Jewels aria Margueritte
_aria of Valentin

---MOZART

Nozze di Figaro
Third Act
_aria " vedro mentr'io sospiro..."
_duetto " Crudel! Perche finora far mi languir cosi..."

Lucio Silla
_aria of Giunia: "Fra i pensier piu funesti di morte.."

Don Giovanni
Act.1 :_duetto: Don Giovanni-Zerline: duetto: "la ci darem la mano..."

---LEHAR

la Veuve joyeuse (die Lustige Witwe)
_Act 1:_aria of Danilo: "Pardonne-moi chere patrie..."

---STRAUSS

Die Fledermauss _Csardas of Rosalinde act 2

---LEHAR

La veuve Joyeuse( die Lustige Witwe)
duo Missia/Danilo ACT 3 " Heure Exquise qui nous grise lentement..."

by masa-hilton | 2006-02-16 10:16 | コンサート・イヴェント告知

久々の北海道!

a0041150_10225385.gif4月にリサイタルで伺います。とても楽しみです。よろしくお願いいたします。

4/15 留萌 4/16 名寄 で決定いたしました。また詳細告知いたします!
by masa-hilton | 2006-02-15 11:41 | ニュース

東京(近郊)公演!

こちらもぜひ!
a0041150_11364224.jpg

by masa-hilton | 2006-02-14 11:06 | コンサート・イヴェント告知

徹夜続きながら

とりあえず福井のコンサートのアレンジがたった今、完成しました。こういうのはまず、アイデアを考えるのにも時間がかかりますが、楽譜として書き込んで行くのが何よりも大変。毎回この作業で疲労と頭痛が押し寄せてきます。

今回もおかげ様で楽しいコンサートになりそうな、良い仕上がりになりました。次は日テレの課題曲を書く。その前に休みたい・・・寝たい・・・本当は楽譜も買いに行かねばならなかった・・・でも1番は練習したい!本当に時間がないので。好きなCDも聴きたいし、たまには好きな曲を思いっきり勉強もしてみたい。

私はある些細なことで、現在親とは疎遠になっています。いずれまた仲直りが出来ると思いますが、血がつながっているだけ、こじれるとエネルギーが使い果たされます。で、親に限らず恋人や友達、仲間・・・つまり大事な人たちとの間に何らかの亀裂が生じることは、誰にでもあることですが、そうやって疎遠になって世話を焼くこともなくなって、自分だけの時間が増えたりすると、少しはゆっくりできて休めるのか?というと、そうではない。むしろ「自分はなんと忙しいのか」ということを実感させられ、仕事量も増えるということを経験します。あちこちに分散していたエネルギーが仕事に戻ってくると、今まで自動的に抜けおちていたことも手を尽くしてやろうとし、周到さが蘇ってしまうからです。一種の圧力です。

それは大切だし、そうあるべきだし、普段だってそのくらいでなければ!より良いものが仕上がる期待度をアップさせるためにも。しかし最終的に舞台でやらなければないものは、自己満足のものではありません。最高に自分としての完成度を誇った演奏が、あまり受けなかったりする経験は、演奏家なら誰でももっているでしょう?最低の気分ですよね。やはり余裕のある楽しい気分が大切なのでしょうね。周りから圧力をかけられるのではなく、自分がコントロールするのです。幸せな気分で演奏できなければ、聴く人を幸せにはできないということです。でもでも、いつも楽しい気分でいるって・・・それはそれで大変ですね。何があっても気持ちがへこまないというのは、かなりのバカってことだし(笑)。

現在疲れ果てた、徹夜の私のための優先順位は・・・やはり寝ることか。
by masa-hilton | 2006-02-12 19:12 | 音楽・雑記

ドレドレミソラ、ミソラ~

というわけで今日明日あたりは徹夜連チャンになりそう。福井の美空ひばりコンサートの
編曲だあね。正直ミソラは苦手です。今日歌譜を2500円で購入したときの虚しさよ~~
前に萩原貴子さんがミソラCDを作ったときに、僕が1曲やってるんだけど、超パロディ
「私は街の子」を「私はプロコ」とばかりガンガンやったら、音楽雑誌で誉められちゃった!

福井はソールドアウトだそうで、いっぱい期待してこられるんだから、そりゃがんばります。
倒れるまで徹夜で編曲するっちゃよ。では徹夜の続きに戻ります(笑)。

◆追伸◆
そんなこんなでオリンピックの開会式もリアルタイムで見れちゃった。何せイタリアだから、
最後はオペラかな?と何となく気にしてたら、案の定パヴァロッティが出てきて歌い始めた。
で、歌い始めたとたんに放送終了(泣)。待ってたのにな~。日本人のクラシックって結局
そんなものなんだね。「つまらない歌が始まったから切替え」みたいな感じだったのだろう。
ちょっと悲しいな。ところで歌ったアリアは「寝てはならぬ」・・・だから寝てないってさ(笑)。
では徹夜の続きに再び戻ります。編曲~~~!
by masa-hilton | 2006-02-11 05:01 | 日々の出来事