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鑑賞しているだけではダメ?

a0041150_103890.jpg見ているだけでは手には入りません。何事もアタック!トライあるのみ!最近また小物を買い出しているんですが、買う気分になった時には欲しいものはなかったりするのです。このヘレンドの「ふくろう」は、以前世界限定品で売られてましたが、迷って買わなかったのです。例によって小指サイズで4万円弱というのが・・・・で買いそびれた。でも先日の「亀」の時は迷わなんだ。良いものは良い。自分に必要なものは必要!世間の価値観で判断するな!自分だ~!と大反省したから。人との出会いもそう。ぐずぐずしてると遠い人になってしまう。でも、うるさくして嫌われることもあるし(笑)、ピアノでも大好きなレパートリーを出して、うまく行かなかったら最高に気分が悪い(笑)。音楽には鑑賞しているだけの楽しみも「アリ」なので、ついつい億劫になって1番好きな曲は弾かなかったりしがちです。ダメだ~!デビュー30周年のコンサートでは、思い切り弾いてみようか?と思ってるんですよ~(笑)。やはり人生、前向きが楽しいから。さあ、何の曲でしょう?
by masa-hilton | 2006-10-30 02:20 | デビュー30周年関連

人形町の新しい中華 香港美食園 (改訂版)

a0041150_1842356.jpga0041150_1844469.jpg「キラク」のはす向かいに赤く細長いビルが出来て、そこに中華が入った。入ったというか自社ビルだそうで、「香港美食園」は大塚で長く老舗としてやっていた中華。

「麻婆豆腐」と「ニラレバ炒め」は「佳華」のたっぷりの具の家庭的な味も大好きだが、こちらはスタンダード。「麻婆」も家で作る感じの味の上級編で懐かしい味、これなら間違いなく「麻婆丼」もうまいだろう。後日行ったら辛かったのでちょっと何とも言えない。「ニラレバ」のほうもお肉が多く野菜のお飾りも可愛い。「酢豚」はかなり甘め。そして完全なばら肉なのでやや脂っぽい。なので「スペアリブの甘酢あんかけ」(右写真)をおすすめしたい。酢豚のような甘さが気にならずとてもおいしい。「チャーハン」は普通に、ノスタルジックなラーメン屋のように(笑)グリンピースやハムのきざみも入っていて、昔食べたような感じも手伝ってかとてもうまい。僕は具材がごろごろ入っている高級なチャーハンより、こんな安い感じのチャーハンのほうが好きだったりする。好みは分かれるところだね。

a0041150_18454440.jpga0041150_1846953.jpgまた最近行ったところ定食が食べられるようになった。みな1000円前後でリーズナブル。色々メニューを選べて楽しいが、多少ばらつきはあるようだ。「鶏カシュー」はやや味が濃くしょっぱい。同じ味が濃くともホイコーローは、甘味噌仕上げで私の好みには合う。「焼餃子」は5つのうち2個にエビが入っている高級志向。上品でおいしくこれはお気に入り。ところで最も驚いたというか気に入ったのは写真の「広東風ヤキソバ」。お好み焼きのように周りをパリパリに固めて焦がして、中にヤキソバが入っているというもの。このメニューは中華街とか、店を選ばないとなかなか食べられないものなので、とても嬉しい。ここのはヤキソバの具は肉もエビもあって、バランス良くジューシーで非常にうまかった。

店内には中国の歌が延々とかかっている。そしてテレビの音量も気になる(爆笑)。確かに「佳華」が1人や2人で行く、こちらは大勢で行くほうが良い店かもしれないし、料理のスピードもなかなか速い。ランチもあって夜12時まで営業している。さて宴会といえば、もうあっという間にクリスマスコンサートの具体的な打ち合わせをする時期になってしまった。
by masa-hilton | 2006-10-28 00:10 | 趣味&グルメ

休日は怒涛の鑑賞 その7

a0041150_1745914.jpgまずはロシアの熊という異名をとった大ピアニストのラーザリ・ベルマンの大変お安いセット。しかもこの中のものはライヴ物が多く、市販のものとはあまりかぶっていない。私もかぶっていたのは「若き日のベルマン」という新世界レーベルLPのドビュッシーとラヴェルだけだった。ベルマンの最も有名なレパートリー、リストの超絶技巧エチュードも別録音。これらはどれも大音響の爆音に支えられた強靭な演奏で、かつ内容も空虚ではない。7枚組でメチャ安!これは買いだし面白い。駄演のようなものは全くないが、総じてリストは充実していて、スペイン狂詩曲の他にソナタ、メフィスト、ダンテ等々とずらりと名曲がそろう。プロコフィエフとシューベルトのソナタもなかなか味わいがあるし、ベートーヴェンではライヴならではの迫力。しかし群を抜いて素晴らしいのはスクリャービンのソナタ第4番。この曲での緩急自在で凄みを失わない演奏は少なく、イーゴリー・ジューコフ以外の演奏ではなかなか満足できなかったが、これは良かった。さらにチャイコフスキーの悲愴交響曲の第3楽章をフェインベルクの編曲版で弾いていて、これが凄まじい。その爆裂パワーに思わず大爆笑だ。ここまで楽しめればもう充分である。

a0041150_17581338.jpg若い時には「ただ弾くだけ」とか「ただパワーがあるだけ」みたいなことを言われ、日本ではとても馬鹿にされていたグレゴリー・ソコロフは、その批評家たちの言葉こそ大馬鹿者の戯言といわんばかりの成熟振りを見せている。ソコロフは特に日本においては恵まれていないピアニストだといっても良い。かつてジョルジ・シフラが日本でアレだけの奇跡のような演奏をライヴで行ったのにもかかわらず、ただの曲芸師のようにしか評価されていなかったのと同じだ。演奏家は生身なので、評価を誤るとその良い時期を聴きそびれてしまうから問題だ。ここでのソコロフはショパンの24のプレリュードをライヴで弾いているのだが、その才能の豊かさと音楽性の巨大さは、最初の第1曲目から我々に突き刺さる。どこまでも叙情的で精神力が欠けることなく強靭。太く濃い音楽性が濃密に展開されているが、時折の轟音は時としてショパンの領域を超えてはいる。しかしこのピアニストの非凡さの前ではこの解釈はむしろプラスに働き、真のドラマを描いている。必聴の演奏の1つだろう。

a0041150_1844870.jpga0041150_18361070.jpg巨匠と呼ばれてはいるが、日本では知名度が今ひとつであるアール・ワイルド。彼のキャリアは古く、トスカニーニやフィードラーと共演したガーシュイン等は聴かれた方も多いのではないだろうか。日本ではホルへ・ボレ(ボレット)がなかなか知られなかったようないきさつもある。ワイルドはアシュケナージほどとはいわないまでも、ありとあらゆる曲を録音していて、メトネルの作品やベートーヴェンの交響曲まで弾いている。また90歳で現役というこの人の存在は実は大きい。またピアノの編曲物をいっぱい書いており、それが多くのピアニストに弾かれている。名前はワイルドでもすべてにノーブルなので、いつもとてもダンディで、大金持ち風なジャケットが特徴(笑)。一番面白いのはこのショパンのノクターン(右)のものだ。私の衣装演出とは違って(笑)この人の場合は大真面目だから、かえっておかしい。一般にワイルドは大変なテクニシャンとして知られているが、あまりハッタリはかまさない(お金持ち風だから?)ので、リスト等の録音では期待して聴くとがっかりすることもある。ただラフマニノフの協奏曲は誰よりもスピーディに流して、これはこれで楽しめる良い出来だ。こういうことを考えると、ラフマニノフにはノーブルな貴族的な一面があるということの証明になる。しかしシューマンの場合はそうはいかない。複雑な精神状態とロマンティックな歌わせ方は、最もワイルドとは遠い音楽だ。でもB=ミケランジェリのように音像の具体化によってその世界を見事に表出してしまうピアニストもいる。だから逆に興味を持って購入した。ソナタ第1番はライヴということを考えると非常に充実していた。だがワイルドのサラサラとアクのないタイプの演奏は、やはりシューマンを奥深くはとらえていなかった。特に高齢なピアニストならば「森の情景」等はいかにも味のある演奏をしそうなのだが、さすがにここまでさらっとやられるとは思わなかった(笑)。ワイルドからすれば、濃い味なピアノ演奏などは田舎臭くて聴いていられないものなのかもしれないが、私の好みとはちょっと違うピアニストである。

a0041150_19293332.jpg幻のピアニスト的に扱われたが、2003年以来何度が日本に来て、80歳でなお健在ぶりを示したルース・スレンツィンスカの60歳前後の演奏を聴く。この人の演奏を聴くのは初めてだったが、広いレパートリーに期待以上のしっかりした内容。ラフマニノフやシュナーベル、ホフマンといった全時代の巨匠の薫陶を受け、ホロヴィッツとも親しかったという。いったん活動を停止して復帰したその年のライヴであるこのCDは、確固たる信念に満ちた立派な音楽が聴ける。ラフマニノフのプレリュードは技巧にまかせて弾かないためのまどろっこしさはあるものの、スケール感は失っていない。ハイドンはやや内向的だが、ベートーヴェンへの流れを感じさせ、技術の精度も見事な弾きぶり。ハイドンの名手ブルショルリとは対照的な行き方ではある。ショパンのソナタの3番ははむしろ剛直な感じでまとめているが、表現が多彩なので過不足はないし感情的だ。全体的には前時代的な香りはむしろ薄く、現代的なピアニズムで弾かれているのが特徴。ゆえに私個人としてはまともすぎてしまって、想像していたものとはちょっと違っていた。もちろん豊かな内容のすばらしい演奏であることは、間違いない。

a0041150_2033682.jpg今回予想を超えて素晴らしかったのは、レオン・フライシャーの「ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲」。これは普及盤だったから今頃感心しても仕方がないかもしれないが、非常にキレも良く見事なアプローチで弾かれた名演だ。フライシャーは神経障害のために37歳から右手が使えず、指揮活動と左手のピアニストとして活躍したが、2004年に再び両手が使えるまでになり活動を再開している。若い頃は大指揮者のジョージ・セルに高く評価されて、その指揮のもと多くの録音を残しているが、あまりにもセルの影響が強かったため「セルのピアニスト」という陰口もきかれて、特に日本での評価は高くない。ここで聴くラフマニノフとフランクもまたセルの指揮で、確かにその見事な構成力とオーケストラの技術力の高さに助けられての演奏であることは間違いはないが、フライシャーはオケを牽引して往年のカペルを思い起こさせるほどの目の覚める勢いで、テンションの高いパフォーマンスを展開していて、大いに楽しめた。確かにボーナストラックのソロ「道化師の朝の歌」に比べれば、格段に協奏曲のほうが素晴らしいが(笑)。

a0041150_21546.jpgセルは本人もピアノが上手なので、ピアノ協奏曲の指揮は完璧でありツボをはずさない。統率力と完成度によって冷徹なイメージもあるが、特にライヴの熱く、そしてその熱さでも崩れぬ見事さは特筆大書、まさに大指揮者である。セルは晩年ギレリスとも組み多くの録音を遺しているが、ギレリスがザルツブルグ音楽祭にデビューした1969年のウィーン・フィルとのコンサートもセル。ベートーヴェン・プロで最初の「コリオラン」から「運命」まで熱く咆哮し、かつスタイリッシュに進んでいくが、オーケストラが手兵のクリーヴランドではなくウィーン・フィルのために、ややセル本来の迫力には欠けた感じがした。しかしウィーンフィルのいい加減さが音楽に丸みを与えているのも見逃せない。ギレリスの弾く「ピアノ協奏曲第3番」は、特に両端楽章は美音による透徹した解釈で弾かれている。会場で聴けばもっとオーケストラと溶け合った感じがしたであろう。そうはいっても非常に優れた解釈で、すべてに過不足なく見事な出来ばえ。驚くべきは第2楽章、これこそベートーヴェンの理想とした音楽という感じだ。深々と情感が豊かだが、これほど貴族的な香りがする演奏は珍しい。日傘を持った貴婦人が微笑むのを、崇高な気持ちを以てこちらからも会釈をかえすようなもので、こんな演奏は簡単に出来ようはずがない。頑張れば内容のある豊かな演奏ぐらいまでは出来るだろう。が、芸術性に満ちた愛、生活、人間の情感のすべてまでは、さすがに巨匠同士の共演ゆえである。一夜のコンサートのライブとして必聴の1枚だろう。そんなギレリスでもソナタでは意外に良くないものがあったりする。この辺りが人間の面白さだ。

a0041150_2132269.jpga0041150_2163620.jpg面白かったのはティエリ・ド・ブリュンホフのCDである。第1級のピアニストとは思えないが、このピアニストはコルトーに可愛がられ、同門であるフランソワを意識していたという。フランソワの個性的な演奏に対応するためなのか、演奏にはあちらこちらに「あざとい」解釈があるのが特徴で(笑)、これがけっこう楽しい。特にショパンはどれもそんな感じだ。おまけにとりとめのない部分も多い。シューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」はイヴォンヌ・ルフェビュールの演奏にも似ていた。フランス流という所なのだろうが、この曲は特に夢想するドイツロマンという部分が重要なので、このアプローチはあまり好きでない。ちなみにルフェビュールのCDも最近聴いたのだが、こちらはこのシューマンもシューベルトのソナタ第21番も形骸化されているような印象で、ラヴェルのようには感心できなかった。

a0041150_21124420.jpgさてさてブリュンホフの方は面白いことが色々ある。彼は早々に引退してしまったのだが、EMIにウェーバーのピアノ曲を録音していて、ここに例の「華麗なロンド」や「舞踏への勧誘」がある。そのためにEMIから出る「乙女の祈り・ピアノ名曲集」みたいなレコードやCDを買うと、もれなくブリュンホフのこの演奏がついてくるようになった(笑)。ひょっとすると日本の家庭にはブリュンホフの演奏が1回は流れているみたいなことになっている。さらに不思議なことは彼の父はあの有名な「象のババール」の作者だということ。これは全く知られていない。実際「象のババール」の作者は日本ではジャン・ド・ブリュノフ(ブランホッフ)と発音されている。ちなみに「ババール」はその絵本作家のジャン(1899-1937)が自分が長く生きられないことを知り描き続け、小さな3人の子どものために6冊遺したものである。そのあと息子ロランがシリーズを描き続けて、今ではもう30作以上誕生しているもので、それはブリュンホフにとっては兄弟にあたる人だ。またプーランクによって作曲をされているのに、ブリュンホフのCDは全く見当たらない。ちなみにプーランクの親友であり、数多くの歌曲を紹介した名バリトン・ピエール・ベルナックが、この「ババール」を美しいフランス語で録音しているものがある。このCDにはべルナックの至芸とも言うべきフランス歌曲が網羅されていて、これこそは音楽表現の神髄だと私は宝物のように思っている。「ババール」でのピアノはブリュンホフでも良かったのでは(笑)と思ったりしながら聴きなおしてみた。

それにしてもフランス歌曲の、そこに描かれている濃密で人間の心のひだを反映させていくような表現の数々は、うまく演奏できれば演奏家冥利に尽きるような喜びを感じさせてくれるものだ。a0041150_12363023.jpgよってそこには、歌手ばかりではなくピアニストにも芸の幅や芸術性が課せられるので、思いもよらぬ一面を露呈してしまうこともある。若い頃に限定だがジェラール・ムーアやダルトン・ボールドウィンといった伴奏専門のピアニストが意外な色彩の豊かさで弾いていたりすれば、逆に若い頃のアルド・チッコリーニは期待はずれの無粋な演奏だったりもした。今回はひと時代前のオペラ全曲盤で非常に頻繁に名前を目にするベルギーのソプラノ、シュザンヌ・ダンコによるフォーレとドビュッシーの歌曲集。ひと言で言って大変優れた演奏だ。ややオペラ歌手による歌曲という印象が強いのはドビュッシー。それでもニュアンスが不足しているというものではない。伴奏は、私たちが学生時代に影響力の強いピアノ教授であったイタリアのグィド・アゴスティ、実はこれが目当てで聴いた。そのピアノはドビュッシーでの表現力がちょっと落ちている、そこでダンコの歌がパワーを増しバランスが崩れたのだろう。しかし全体的には手馴れていて、特にフォーレの「優しい歌」の伴奏はかなり素晴らしい。ピアノが良いとダンコの歌も秀逸となるわけで、その係わりが密でとても重要なことを証明した1枚だ。フランス歌曲好きにはおすすめである。
by masa-hilton | 2006-10-27 00:02 | 休日は怒涛の鑑賞

ショパンのマズルカ全曲   アレクサンダー・ブライロフスキー

a0041150_231763.jpg前回取りあげたマルグリット・ロンはショパンの協奏曲第2番を歴史上最初にレコーディングしたと言われている。フィリップ・ゴーベール指揮のパリ音楽院管弦楽団共演の1930年のものだ。では第1番は?というとロシアのピアニストで、ショパンのスペシャリストとして知られたアレクサンダー・ブライロフスキー(ALEXANDER BRAILOWSKY,1896~1976)のものとなる。ユリウス・プリュヴァー指揮ベルリンフィルの共演、1928年の古い録音としては非常に良く弾けている名演の1つだし、かつては比較的簡単に手に入った。さらにブライロフスキーはそのあと2度もこの曲をレコーディングしているので、ショパンの協奏曲こそまさに代表的な演奏と言えるのだろうし、どれもこのピアニストの特徴が非常に良くでているものだ。繊細ではなくむしろ無骨、テンポを大きく変える独特なルバート、また生き生きとしているがリズミックな扱いにも癖が強い。3回目の晩年のステレオ録音の第2楽章は私が最も好きな解釈による演奏だ。だからといって何か特別に、音が美しいとか魂が揺さぶられるようなうまさではなかったりするのが、このピアニストの不思議なところ。リストも得意としたが、ショパンの3番のソナタやワルツのほうをやはり何度か録音している。

私がブライロフスキーを初めて聴いたのは小学生の時、ショパンのマズルカ全曲盤のLPでだった。これが未だに頭から離れない。言ってみれば私のマズルカの基本となるものを、ここですり込みされてしまった。ポーランドに行ってシュトンプカの映像を見たり、ステファンスカの弾くマズルカを間近に聴いて、ブライロフスキー流がかなり独善的なものであることがわかって困惑したが、やはり今でも大きな魅力を感じる。リズムの独特さ、そしてツボにはまった表現はとても心地が良い。そして個性が確立しているのも楽しい。こんな素晴らしいマズルカ集が今は廃盤となって久しく、本当に寂しい限りだ。

ルービンシュタインやホロヴィッツが活躍していく時代にあって、ブライロフスキーは実力的にはそれほど抜きん出るものを持っていない。ショパンのスペシャリストという評価も、本人が全曲演奏会等を企画したためで、もともとショパンの音楽が一番あっているともいえない芸風だと思う。ワルツ、ポロネーズ、ソナタ等が網羅された名曲集のLPを持っていたが、a0041150_233391.jpgこちらは好きではなかった。それでも彼が世にアピールしたのは、特に若い頃は生気に溢れて華麗であり、演奏に思いもよらない独特なアクがあって、ちょっと吸血鬼のようだが痩身なダンディぶりで、一般受けしたようである。映画の出演もあったり、お決まりの名曲がそっくりレパートリーであったりしたことで人気が高かったようだ。芸術家というよりはプロに徹した人、そしてヴィルトゥオーゾ・タイプだが、ヴィルトゥオーゾというよりは本人の持つ風格と個性がそのように見せているといってよい。2度来日していて1度目はその颯爽とした演奏はやはり魅力的であったらしいが、2度目はマネージャーの腕が悪く集客がうまくいかずに本人を怒らせたという記録がある。録音も多く、ラフマニノフの協奏曲等も弾いていて、優れた演奏ではないが、やはり解釈に個性があり第2楽章の中間部等はとても納得がいく。まだCD化されずに埋まっているショパン練習曲集やハンガリア狂詩曲全曲、シューマンの交響的練習曲などもある。

なかなかリヒテルやギレリスのようには弾くことは出来ないが、この伊達男のブライロフスキーを思うと、「大きな魅力を感じさせる何か」と明確なまでの個性やアクは、演奏の質をも飲み込めるのだと考えさせられる。充分に彼は今でもCDの中で魅力的だし、幅広くファンを獲得し続けているのだ。音楽は競争でもないし、人間が行い人間が楽しむ不確かな要素があっても、別に構わないものなのだから。
by masa-hilton | 2006-10-26 01:14 | 大ピアニストたち

年明けにNHKで

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NHK ニューイヤーコンサート 名古屋

2007年1月3日(水)16:00開演
愛知県立芸術劇場(愛知県名古屋市)

司 会 /斎藤雅広、NHK名古屋放送局アナウンサー
      
(クラリネット)赤坂達三 (ヴァイオリン)アナスタシア・チェボタリョーワ
(ピアノ)斎藤雅広 (オルガン)フレデリック・シャンピオン ※五十音順

<指揮> 松尾葉子<管弦楽> 名古屋フィルハーモニー交響楽団

●予定される曲目●

モーツァルト     クラリネット協奏曲より
サラサーテ      カルメン幻想曲
チャイコフスキー   ピアノ協奏曲第1番より

特集 グリーグ没後100年・シベリウス没後50年a0041150_16461553.gifa0041150_16564265.gifa0041150_1648439.gifa0041150_16461553.gif
グリーグ       ペール・ギュント
シベリウス      フィンランディア

S 6,000  A 4,000  B 3,000  C 2,000
主催:NHK名古屋放送局、NHK中部ブレーンズ

1月3日 22:00~24:00(NHK教育・中部地方限定)放送決定
その後BS2で全国放送予定
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前売り開始:11月10日


デビュー30周年年明けに相応しい華やかなコンサートにできるように頑張りたいと思います。
また詳細は追って告知させていただきます。どうぞよろしくね!!
by masa-hilton | 2006-10-24 01:54 | コンサート・イヴェント告知

土曜日は特別!鰻「大江戸」のいかだ重!

a0041150_031666.jpga0041150_04310.jpg最近マスコミでも何かと評判の、新日本橋にある鰻屋さん「大江戸」に行ってきた。鰻屋といっても鰻の割烹という感じで、超お高い「お座敷献立」のコース等もある。どちらかというと高級な鰻屋さんであるが、土曜日だけ「いかだ重」が登場するのも話題。「いかだ」というのは鰻1匹を切って出す従来の「鰻重」ではなく、丸々1匹を切らないで「いかだ」のように並べる2匹分のお重。よく渋谷の「松川」でこれを戴いてお気に入りだが、店によっては細身の鰻過ぎて食べ応えがない場合もある。しかし「大江戸」のいかだ重は凄い!という評判だったので出かけてみたわけである。メニューには2本いかだと3本いかだがあり、それぞれに値段が2段階ある。ということで良いほうの「3本いかだ重」6825円を戴く。う~ん、いいね!

a0041150_001340.jpgところで「大和田」がそうであるようにご飯は柔らか。実はこれは日本橋の鰻屋の特徴らしい。肝吸いも大変おいしく、漬物は大盛り。でもここまでは必要ないよね、ただ鰻に奈良漬は大好きだ。タレも好みに応じてかけられるようになっていて親切。鰻は程よい柔らかさを持った関東風、鰻3匹分であるがしつこくなく簡単に完食できた。おそらく「2本いかだ重」では物足らなかっただろう。でも「いづもや」のように薄味すぎてパサパサしているわけでもないし、脂っこさもある万人向きの「おいしい」鰻が焦げ過ぎずかつ生臭さも飛び、全てちょうど良い。一見「普通」なちょうど良さは1800年から8代続いた積み重ねの重い伝統の技なのだろう。そしてけっこうなお値段に見合った迫力ある厚さとボリュームにも満足!来て良かったな~!!

a0041150_0302181.jpga0041150_0303169.jpgげげげ!食べ物ブログになってきちゃったなあ~!コンサートのほうもどうぞよろしく(笑)。
11月 9日/スーパートリオ
11月17日/モーツァルト協奏曲
モーツァルトは1000円割引だし!お得ですぞよ!出来たら宴会もしたいしね(笑)!
by masa-hilton | 2006-10-22 00:57 | 趣味&グルメ

洋食「ネスパ」でAランチ

a0041150_23441434.jpg歩いていると、何でも売っていた昔ながらのよろづ屋さん「ひろみ屋」が取り壊されていた。レトロな店だったけど仕方がないかなあ。結構何でも高かったしね。飲み屋にでもなるのかなあ。でもまた文化がひとつ壊れた気分。

で、お昼は洋食のネスパに行く。ネスパは大阪に本店をもつ1949年開業の店。名物はコロペットというコロッケみたいなの、実はボクはこれが苦手。理由を言うとご主人が泣きますよ(笑)。コロペットはそのまま食べないといけないんですよ~。僕はソースをかけないとこの手のものは嫌なんです、それだけ。あはは、まずいんじゃないけど、コロッケの中が塩味は勘弁なんだよ。見るとテーブルにソースが置いてない・・・むむむ敵もさるものじゃ~(笑)。

前にオムライスがとてもおいしかったし、ハンバーグも一筋縄でない工夫の味。コクのある味が売りの店です。薄口好きには不向きだ。今日はランチの時間に行ったので、ありきたりのAランチ。エビフライにチキンライスかハヤシライスを選べて890円。安いし何も期待していなかったら、うまい!エビフライがプリプリだし、タルタルソースもとってもおいしい。ハヤシライスはかなり濃めの味ですね。そういえば日本橋付近は妙に甘いハヤシライスが多いのね。これも不思議です。でもここのはスタンダードでしたよ。とても得をしたような、楽しい気分でした。
by masa-hilton | 2006-10-21 00:10 | 趣味&グルメ

普通の生活&価値あるスタンダード

いつもの日々。久しぶりにお昼の「太田鮨」に行って親父さんのお寿司を戴いておいしかった。夜はてんぷらの「中山」へといった感じ。

a0041150_1582694.jpga0041150_1585847.jpgレッスンで時間がない時とか、どうしてるかというと交差点の小さな鮨屋「中乃見家寿司」のランチとかが便利。元祖「あぶりづけ」丼はなかなか良いね。あぶらなくても十分美味しいんじゃないの?(笑)ランチの「海鮮丼」系としてはナンバーワンかもだね。三重丸!そして近くにある「ぐるとん」のハンバーグも良い、なんてったって「普通」においしい!これがなかなか難しいのだよ。スタンダードというのはとても価値のあることだ。

さて、今日みたいな中途半端な時間だと鰻の「喜久川」が多い。でも・・・いつも「上」がなくて「特上」と「並」のみ。特上と並は同じ小ぶりの鰻を使って量が多いか少ないかだけ。「上」だけが大ぶりの別ウナギなんだよね。そういうのってアリかな?って最近不満。2800円なんだよ「特」は~何か今ひとつ。そういうシステムなんだから仕方がない。友人が3000円出して疑問に感じる鰻屋には行ってはいけないと言っていたがどうしよう(笑)。うちのマンションの人は鰻は「三好」を薦めていたのだけど、前1度行ったときは焦げ臭く感心できなかったが、また行ってみるか。とにかくボクは毎日のように鰻を食べる人だから、普通気にならないことが気になるのよね~(笑)、こちらが悪いかもなんだけど。

a0041150_252251.jpg最近いっぱいに食べ過ぎているので、蕎麦屋としてはけっこう気に入っていた「金碇庵」の「蛎殻蕎麦」をさっぱり食べた。この店は細めの蕎麦でコシもあり、どちらかというと濃い目の味なので「もり蕎麦系」は割と気に入っている。味の濃さは丼物を食べると明らかで、ちょっと醤油が強いかな。「蛎殻蕎麦」は牡蠣の卵とじみたいなものだからまずいはずもないし牡蠣丼というのもある。が、しかし最初から唐辛子が入っていてボクにはダメだった。辛くしなくたっていいと思うんだけどな。ただこの程度なら一般的にはむしろ喜ばれるのかもしれない。飲んだ後ではこの方がすっきり来るんじゃないのかな?また昨日はオーナーが自分の大好きなバイクの話を大声でしていて、居住性も最悪だったので、食も進まなかったのである。確かに牡蠣の卵とじというのは、なかなかにおいしい食べ方だとは思うしアイデアも贅沢で良い。でも蕎麦としては「東嶋屋」の「たぬき蕎麦」のほうがずっと品格がある感じがするから不思議だ。やっぱりオーソドックスなものがうまいというのは凄いことだ。ピアニストだってそう。近現代曲の難曲もだけど、ショパンの誰でも弾けそうな曲をさりげなくうまく弾ける人こそ本当にうまい人。ホロヴィッツしかり。

そういえばチェーン店の焼鳥屋「鳥元」の「地鶏すき焼き定食」も非常に味が濃く、ここの蕎麦屋になんか似ている。この定食「温泉卵」が乗っていて、それを崩して食べていくのだが、普通のすき焼きのように生卵を別にくれないかなあ・・・(笑)
by masa-hilton | 2006-10-19 02:38 | 趣味&グルメ

パエヴィ・ニスラさんのリサイタル曲目決定

11月3日武蔵野市民文化会館にて、パエヴィ・ニスラさんのソプラノリサイタルがあります。こちらは祭日なので15:00開演です。お間違いないように(笑)。曲目は本人が何を歌うのか忘れちゃったり(爆笑)の2転3転があり、つい最近メインの1つだったブラームスの歌曲もなくなって、このように最終決定しました。クーラって日本では知られてないですが名曲ぞろいなんですよ。ではお楽しみに。

●J.Sibelius:

Den första kyssen op.37
Säv ,säv susa op.36
Våren flyktar hastigt op.13
Flickan kom ifån sin älsklings möte op.37
Demanten på marssnön op.36
Var det en dröm? op.37

●R.Wagner:

Wesendonk-lieder

●L.Madetoja:

Yrtit tummat op 9:1
Kehtolaulu op.16:3
Heijaa,heijaa op. 60:1

●T.Kuula:

Aamulaulu op.2/3
Tuijoitin tulehen kauan op.2/3
Yö nummella op.24/4
Syystunnelma op.2/1
Sinipiika 23/1

●P.Mascagni:

Santuzza's aria from Cavalleria Rusticana(Voi lo sapete)

●A.Cilea:

Adriana's aria from Adriana Lecouvreur(Io sono l'umile ancella)

●G.Puccini:

Tosca's aria from Tosca(Vissi d'arte)

by masa-hilton | 2006-10-18 11:44 | コンサート・イヴェント告知

今ひとつの人形市と三重丸のチキンカツ

a0041150_351173.jpga0041150_152725.jpg我家には人形や置物が多いし、好きなので、とても楽しみにしていた第1回人形市。人形町商店街でいよいよ開催されているのだが、どうも今ひとつだ。まず仕上がりの粗末な人形が非常に高い値段で売られているのが気に入らない。鑑定士ではないので、確かなことはわからないが、見るからに美しくない人形が、簡単に1万~3万で売られているのはどうなのだろう?少なくともうちには置けない感じのものばかりだった。怖そうな人形を売ってる店は、売ってるおばさんの顔も怖い(笑)。

お昼は先日おいしかった「かつ吉」の若鶏のカツを戴く。ここのお店のカツの中では1300円と一番安いが、いままで食べたチキンカツの中でおいしい部類に入るものだ。肉厚だし、柔らかすぎず適度な食感も嬉しい。皮とかすべてとられているので、あっさりササミに近いがこれがこの店の強いごま油系の脂っこさにはあっている。このカツはソースはウスターソースで戴いた方がうまいようだ。テーブルにあるウスターソースは市販のブルドック(笑)。充分充分!牡蠣フライも始まっていて食べている人も多かった。牡蠣フライは「三友」以外には考えられない。あとは盛り合わせ定食についている「一口ヒレ」カツが、なかなかおいしいよ。

三越に出かけていって小物を買った。人形市よりずっと落ち着いていて良い。さすが三越。以前買ったマイセンのフラワーベースの色違い、それと変なものといえば不気味な変なものにも見えるが(笑)、ヘレンドの動物ものを購入。細かい気持ち悪い模様が入っていればいるほど高いというのは、一種の遊び心なのかな?エルメスのスカーフだって、よく見るとハエとかいるもんね(笑)。高級品の心はよくわからん。今回買ったのは干支シリーズと同じような小指のサイズものだが、イノシシではなく「亀」。高かったけど、繊細で美しい色合いを一目で気に入った~!
by masa-hilton | 2006-10-17 04:22 | 日々の出来事