今回はナミレコードから、メゾ・ソプラノの澤滋さんとの共演CDで「湯山昭/こどもたちへのリトグラフ」がリリースです。湯山作品は親しみやすい曲が多いですが、その分アプローチしだいでは陳腐になってしまうので、真剣に取り組むとけっこうむずかしい部分が多いと思いますが、でも今回は本当に、澤さんのお人柄が滲みわたる慈愛に満ちた演奏になっていて、とても良かったと思います。今月は大変なことも多かったですが癒されました。
澤さんのライナーノートをそのまま掲載いたします。
・・・・私にとっては「おばあちゃんたちへのリトグラフ」と思っている。この詩達は、まさに私の日常生活そのもの。春はかすみ草、きいろいちょうちょ、秋になると、きんもくせい、家に帰ると80歳の夫のネムチェンコじいさん、夜寝るときはももいろの象「ひとりじゃないからねんねんよ」、自分に歌いきかせている。最後に、やさしく、心温まる音色で導いて下さったピアニストの斎藤さんをはじめとして、スタッフの皆様に心から感謝いたします・・・・・・
とても楽しい素敵なお仕事でした。共演するかたにも、それぞれの年齢の重ねかたを見ることが出来ますが、本当にお手本にしたいすばらしい、美しい人生を生きていらっしゃる方です。