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はやりすたり

今どきだとバックハウスのベートーヴェンは流行らないんだそうである。現代人の好みと合わないのだろうけど、なぜ合わないのかもよくわからない。国民性もある。例えば私なんかは昔のフランソワとか好きだし、日本人は結構好きだよね、彼のこと。が、ご当地のフランスではフランソワなど遺物になってしまっていて、語る人も少ないんだそうだ。そういえば存命のころは神のようにあがめられていた指揮のベームも、近年は評価をぐっと落としているではないか。良いものは良いと思うのだが、よくわからない。

バックハウスは昔のLPのジャケットを見ると、小林利之や藁科雅美のような人が「武骨なベートーヴェン」と評していた。情感をすべて落として、その芯だけ、内容だけを示しているというようなことも。私は子供のころから全く理解できなかった批評だ。きっと今は意見を変えておられるのではないかと思うが、当時の「武骨」じゃないベートーヴェンというのは、ケンプのような人のことを言っているのである。しかしこれも不思議。テクニックのせいもあるが、抒情的な流れの中に突然の強いアクセントや、極端に短いスタカートを使うのはむしろケンプであって、バックハウスは貴族的な情感でくすんだトーンの中で、音楽的でないことは一切しない。映像を見るとさらに明白で、ピアノ協奏曲の第4番、特に第3楽章などは上品の極みともいうべき、ヨーロッパの香りに満ちていた。

もちろんケンプがシューベルトで示すような、すべてを許してくれるような慈愛の表情はないけれど、そのシューベルトでも伝統的な舞曲の要素や歌い回しによって、ケンプにはない民族的な喜びを奏でることができる。そしてこういう「味」というのだろうか、これはどう真似したって出るものではなく、失われた至芸の1つ。はやりすたりだけで論じてはいけないものだろう。

とはいえ、現代を生きる人間の好みがすべてを支配してしまう。その「今風な好み」って実は混とんとしているのでは?バーンスタインやショルティなどから、最後はアバドなんかで確立されてきた現代的な音楽表現の喜びは、これからどのような方向に行くか、やや試行錯誤中ではなかろうか。

で、本題なのだが、私は今どきの「コシのない極細の日本ソバ」が苦手なのだけど(笑)、これがけっこう人気らしい。そしてその良さが、全く理解できないで困っている。でも、理解できない人もまだまだ多いらしいので大丈夫、ひと安心(笑)。バックハウスのピアノはいつでも聴けるけど、フニャ細の蕎麦しか食べられなくなったら(笑)・・・・それは辛い!マジ辛いぜ!とまあ、本当にくだらない屁理屈の流れ!ごめんなさいね~(笑)。

「コシ」の強さ、私たちの好みのお蕎麦を出してくれる強い味方は人形町にもある。「うさぎや」さん。「蕎麦味噌」のようなアテもかなり旨いし、うるさい酔っぱらいはいないし、文句ないベストなお店。オープンの時から大好きだ。
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少し寒かったので「鴨南蛮」。これがまた旨いんだね、大好物だ。鴨の味も最高だけど見た目も美しく、女性客からは歓声も上がるんだそうだ。
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私はしょうが汁が苦手だけど、お昼どきは「かきたま」のような「卵のお蕎麦」が今は人気だということだ。次の対談、ここでやることにした。ぜひお楽しみに。
by masa-hilton | 2015-11-05 20:20 | 音楽・雑記
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