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のだめカンタービレ

のだめがブームですね。いろいろ意見を聞かれますが、やはりどんなことでもクラシックが話題になるのはありがたいし、嬉しいですね(笑)。あんな風にハチャメチャなうちに、すべての苦労が解決していったらどんなに良いだろう!

ちょうど、コンクール・シーズンが終わったぐらい。思いもよらなかった人が落ちたり・・・今年は多かったようです。審査員次第ですから気にすることはないし、ほとんどの人がハズレになるものなんだから、気持ちが挫折するなら最初から受けないほうが良い。・・・・と簡単に言いますが、心の傷は深い。また音楽自体が気分や気持ちで成り立っているものなので、想像するより辛く大変な経験になります。現実は遥かに厳しい。

ところで「のだめさん」のピアノは「メチャクチャなんだけど、何か才能を感じさせるもの」という設定でした。この設定はなかなか良いと思うし、いかにも魅力的な感じもします。実際、実在の音大生のレベルから考えても「のだめさん」は随分弾ける方です。ものがクラシック、伝統音楽なのだから、メチャクチャなのはメチャクチャにしか聴こえない(笑)。解釈がメチャクチャでも感心させるためには、テクニックが群を抜いていることが条件になります。「のだめさん」がラフマニノフを良いテンポで弾けるので驚かれるシーンもありましたが、そういう意味では理にかなってます。ただ実際の音は遠慮したのか、普通だったね(笑)。僕たちは学生時代チャイコフスキーなら全楽章22分で、ラフマニノフの3楽章も5・6分で弾きまくり(笑)、あまり芸術的ではないけどそんなことをして遊んでいて、そのぐらい弾ける子は周りにもゴロゴロいて・・・それが音楽大学の雰囲気だったことを思い出します。実写版になるとそういうスリリングな環境が、現実よりも平凡になってしまっているようで残念です。逆にうんとスローテンポで弾いたりする場合も。有り余るテクニックを持ちながら(持っているからこそ)そう弾くのか・・・・という立場は、そのメチャクチャな解釈が強い才能と意思であることを証明してくれます。また色々な曲を組み合わせて編曲して、冗談音楽にして演奏したりするのも、音楽大学ではよくやることです。遊びまくり!よくやったなあ~・・・そういうのが結構、将来仕事にも役立ったりしているんですよね。

のだめカンタービレ_a0041150_4245620.jpgのだめカンタービレ_a0041150_331368.jpg実はこの「のだめのピアノ」で僕が最初にピーンと来たのは、ラベック姉妹のイメージです。彼女たちの演奏は押しが強くて個性的でアカデミックでない。意表をつく、時としてまさにハチャメチャな解釈!それでいてとても魅力的なのは、完璧なアンサンブルと技術力の確かさの裏打ちがあるからです。誰よりも速くも弾けるし(笑)ちょっと過激!ガーシュインの「パリのアメリカ人」等も大好き!「お見事」としか言いようがない!でも普通のピアニストなら、ああは弾かないでしょう。また「ピクニックコンサート」でも弾いていましたが、プーランクの2台ピアノの協奏曲も素敵です!今回入手したのは正規の録音ではなくレア物のCD、ミヒャエル・ギーレン指揮の南西ドイツ放送交響楽団との2005年5月31日のライヴですが、非常に攻撃的ながら豊かなニュアンスの楽しい演奏。フランス的な部分よりも曲のエネルギーを前面に押し出して、自由奔放に弾き切っています。しかも禁じ手をいっぱい使っての演奏なんですが、これがまたとてもいいんだな~。でも本当の彼女達は、あのアカデミックでおなじみのジャン・ユボーの門下ですから、ちゃんと知識があっての個性なんですが、僕の「のだめ」はまさに彼女達です(笑)。・・・なんて、怒られちゃいますね(爆笑)。
by masa-hilton | 2006-11-24 09:35 | 音楽・雑記
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