演奏会で大事なものに「空気」がある。空気が読めないというのは臨機応変な対応ができないことや、場違いなことをする意味だが、この場合の「空気」は雰囲気、それをさらに濃くした「味わい」のようなものだ。演奏家が作るものでもあるが、曲自体、お客さま、建物、時間・・・・色々なことが微妙に関わってくる。
「そときち」は以前の「キラク」に比べてはるかに空気が良い。窓が広く開放的だし、厨房もひろくなってゆとりがあるのだろう、以前はどちらかといえばぶっきらぼうな感じだったお姉さん達も、自然な笑顔に満たされている。狭い所でごちゃごちゃしていれば、文句を言ったりイライラもするだろう。今回は全くそういう「負」の雰囲気がない。だからいろんな嫌な事情があって、本家の「キラク」がこの裏通りのお店に追いやられたのかもしれないが、結果とても良かったと思う。これまでの流れは
ここと
ここと
ここに。その後の改名事件は
こちらに。
メニューは「カツ」だけと聞いていたが昔のまま全部ある。味もいつもの味、うまいまずいではなく、表の「キラク」よりこの「そときち」の方が懐かしい味を再現している。お値段は上がっていたが(笑)。以前はお話しをすることもなくそそくさとした店だったが、ゆったりと楽しく食べられる店になった。注文は定番の「ビーフカツ!」
表にはいつも野良猫?が2匹遊んでいる。幸せそうな寝顔が楽しい。

